カブスのダルビッシュ有投手(33)の次回登板予定は11日(日本時間12日)のパドレスとのオープン戦だ。5日(同6日)のレンジャーズとのオープン戦は登板直前に体調不良で登板を回避した。2017年以来、自身2度目の開幕投手が期待される中、オープン戦ではすでに98マイル(約158キロ)をマークしている。

 しかし、ダルビッシュは今、スピードガンの表示に興味を示していない。キャンプ中は登板間に行うブルペンでの投球練習も含め、本人は「スピン効率を上げること」に取り組んでいると明かす。そして「まだまだ改善できると思っている」と続ける。

 スピン効率は例えばストレートの場合は100%が満点。ボールがホップするように伸び、空振りが取りやすくなるという。ダルビッシュに「100%に近いのか?」と聞いてみたところ、「いや、全然そんなにいかないですよ。僕の場合だと、いい時で98%とかで、90%を超えれば僕の中ではかなりいい」という回答だった。

 昨季前半、左打者の内角低めに投じた95マイル(約153キロ)を超える速球を簡単に見逃され、ボールになることが多々あった。いわゆるボールが垂れる軌道で捕手のミットに収まっていたのだ。今年はそのような現象は見られない。「去年の試合中だと80%前後だったりすることもあった」とダルビッシュは明かす。「90%あれば十分」と言えるのは、球速に加え、制球力にも自信を持っているからこそ。今年は最高のダルビッシュを見ることができそうだ。