【フロリダ州クリアウオーター発】ブルージェイズの山口俊投手(32)は5日(日本時間6日)に敵地でのフィリーズとのオープン戦に2―1の3回から2番手で登板し、2回1/3を投げ、3被弾を含む5安打4失点、1三振2四球で敗戦投手になった。打者13人に対して51球投げた。最速は90マイル(約145キロ)だった。

 予定通り3回からマウンドに上がった。救援は一昨年以来だったが、登板前の調整などはまったく問題なかったという。3回は先頭を四球で歩かせたが、次打者を二ゴロ併殺に仕留め、主砲ハーパーをスプリットで一ゴロに打ち取った。

 ところが4回からは本塁から左翼へ吹く強風の影響を受けた。4回先頭のホスキンスに対しては、ボール2から3球目の甘いスプリットを左越えに運ばれた。5回にも先頭打者に1ストライクからスライダーを左翼ポール際に運ばれた。

 さらに一死二塁で2度目の対戦のハーパーにフルカウントから外角速球を逆方向へ打ち返され、左翼席への2点弾となった。次打者ホスキンスがバッテリー間に高く打ち上げた打球を内野手が捕球できずに、二塁打になったところで降板した。

「正直2本(1本目と3本目)は打ち取ったと思たんで、自分のイメージでは。これが現実。その辺をどうしたらいいのかというのを考えるところですね。2本目はスライダーを続けてやっぱり同じところに行くとそこまで手が届く。そういう部分で打たれたボールが次につながる収穫でしたね」と山口は前向きに捉えた。

 これでオープン戦に3度登板。初登板2月24日(同25日)のブレーブス戦は2/3回で3安打3失点と散々だった。同29日(同1日)のフィリーズ戦は3回を2安打1失点、3三振と上々の結果だったが、今回は再び打ち込まれた。「前々回の登板とはわけが違います。今日の内容は。僕自身あまり悪いと思っていないので、特にへこむとかはないです」。右腕の言葉は力強かった。