【アリゾナ州テンピ発】エンゼルスの大谷翔平投手(25)は2日(日本時間3日)に5日ぶり、キャンプ3度目のブルペンに入った。敵地でのカブスとのオープン戦のメンバーから外れた大谷は居残りの投手陣らとフィールドに出てストレッチ、壁当て、キャッチボールなどで汗を流すとブルペンに移動した。
 マイナーのペーニャ捕手相手に立ったままで10球ほど肩を慣らすと座ってもらって2度のインターバルを入れて15球、15球、17球と前回より6球多い47球を投げた。ストレート29球、カーブ10球、スプリット5球、スライダー3球だった。

 コーチやトレーナーらが見守る中、フォームなど一球一球の感覚を確かめるように投げた。前半かなり真剣な表情だったが、後半は会話を交わしながら笑顔を見せる場面などもあった。

「いいとこ悪いとこあるかと思いますけど、全体的には悪くないかなと思います」と大谷は分析。「何割かはちょっとわからないですけど、それなりに(力を)入れました」と話すが、球速は87マイル(約140キロ)前後だった。最速は初回の80マイル(約129キロ)、2回目の84マイル(約135キロ)から着実にアップしている。

 この日の練習で下半身の使い方を意識しているように見えた。昨年手術した左ヒザの影響は「ほぼない」と話し、キャンプインからの20日間を振り返り「体はまぁまぁ動いていると思いますね。ウエートもしっかり重量も上げていますし、スプリントもしっかりスピードも出ていると思うので、ブルペンにもしっかり入れていますし、いい感じできてるかなと思います」と満足そうに語った。

 また、米メディアでも話題になっている筋肉のよろいをまとってムキムキになった肩周辺について初めて言及した。目的は打撃のパワーアップか、それともケガの予防か聞かれるとこう答えた。

「どっちもですね。基本的にアスリートとしてしっかり全方位的に動ける体っていうのがまず必要ですし、それをトータル的に考えた時にトレーニングで獲得できる部分をしっかり獲得して、あとは技術とすり合わせてということだと思いますけど」

 投手復活、リアル二刀流、ムキムキボディーの影響と今季も大谷から目が離せない。