アジアンコンビ結成で日韓の懸け橋となれるか。今季からブルージェイズに加入した山口俊投手(32)と、柳賢振投手(32)に対し、地元トロントからは日韓関係の修復を期待する声が上がっている。

 ブルージェイズは今オフ、山口だけでなく、昨季ドジャースで14勝をマークし、リーグトップの防御率2・32でメジャー初タイトルも獲得した柳の獲得にも成功。球団側は山口と同じアジア人の柳に、互いに切磋琢磨し合いながら良きチームメートとして意気投合することも望んでいる。

 山口と柳が2人揃ってトロントで活躍し、フィーバーを巻き起こせば「アジアンエクスプレス」としてクローズアップされ、悪化する日韓関係の修復につながるかもしれないからだ。

「トロントでも日韓関係の悪化は大きな悩みの種となっている。数年前にはトロント韓国人会がトロント市の承認を得て日系カナダ人や在住日本人の反対を押し切り、慰安婦像を建立。日韓の不穏な空気はトロントにも漂っているのが現状です。ブルージェイズとしては日韓の大物投手をダブル獲得できたことで、2人の活躍を機に両国の隙間を埋められるような方向へ導くことができればとも考えている」(メジャー関係者)

 柳は韓国球界、メジャーリーグでも「ナイスガイ」として知られている。山口とは同じ87年生まれだけに急接近する可能性も十分だ。ブルージェイズ・山口には数多くの役割が求められている。