【アナハイム29日(日本時間30日)発】エンゼルスの大谷翔平投手(25)は本拠地でのタイガース戦に「3番・DH」で先発に名を連ねた。試合前、23日(同24日)に敵地ドジャー・スタジアムでブルペンで投球して以来、6日ぶりにキャッチボールを行ったが、最長90フィート(約27・4メートル)でおよそ6分で終えるなど軽めだった。

 メジャーでは31日(同8月1日)のトレード期限が迫ってきた。プレーオフ進出を目指す多くの球団が先発投手獲得に向け、水面下で交渉を重ねている。26日(同27日)にカブスがジャイアンツから通算78勝左腕ホランドを金銭トレードで、28日(同29日)にはメッツがブルージェイズから先発右腕のストローマンをマイナー2選手とのトレードで獲得した。

 移籍市場では2015年から4年連続2桁勝利で今季も9勝をマークしているインディアンスの右腕バウアー、ジャイアンツの通算116勝左腕バムガーナーらが目玉。ヤンキース、レイズ、ツインズなどが興味を持っていると報じられている。しかし、エンゼルスは28日時点でワイルドカード争い2位のアスレチックスとは5ゲーム差とプレーオフ圏内ではあるものの、残念ながら現時点では補強の噂さえ聞こえてこない。

 1日(同2日)に先発ローテの一角を担っていたスカッグス投手が急死したが、チームは複数の若手投手をマイナーとメジャーを何度も往復させ、やりくりしているだけ。さらには不振だった右腕ハービーを戦力外にしており、プレーオフ進出を目指すなら先発投手の補強は急務だ。もちろん交換要員の問題もあり、希望通りにはいかない。

 エンゼルス戦のテレビ中継でリポーターを務めている元メジャーリーガーのホセ・モタ氏は「先発投手を必要とするチームは多い。代わりに差し出す選手を誰にするかということもあるので、チーム間の競争はますます激しくなるだろう」と説明。エンゼルスについては「誰も獲得しなければ、それはチームにとって悪いメッセージになる」と懸念する。エプラーGMは動くのか。