【ミズーリ州セントルイス発】エンゼルスの大谷翔平投手(24)は23日(日本時間24日)、オールスター戦(クリーブランド、7月9日=同10日)の前日に行われる恒例行事の本塁打競争出場に強い意欲を示した。試合前のフリー打撃の飛距離は同僚のプホルス、トラウトを圧倒する。昨年5月は標高1600メートルの高地に位置し、ボールが飛ぶとされるクアーズ・フィールドで3階席に飛び込む推定150メートル弾を連発し驚かせた。

 メジャー1年目の昨年、右ヒジを痛め、投手としての出場が絶望だったため、米国のファンから“本塁打競争で見てみたい”との声は多かった。大谷は出場したいかと問われると「そうですね」と即答。「気持ちはもちろん、誘いがあればですけど。出たくないという人はいないと思うので、光栄なことかなと思っています」と分析した。日本ハム時代の2016年のオールスター戦第1戦ではホームランダービーで優勝している。ブルージェイズの新人ゲレロも「オファーがあればもちろん出場したい」と発言しており、2人の対決を期待するファンは少なくないはずだ。

 一方、ファン投票ではア・リーグのDH部門で4位となり、上位3人による最終投票に進めなかった。大谷は「僕が出られないことに関しては普通じゃないかなと。1か月休んでいるので前半戦も半分以上は出ていないし、(落選は)普通ではないか」と語った。

 本塁打競争を含めオールスター戦出場への期待を感じるかの問いには冷静に答えた。「そこは感じないですね。レギュラーシーズンをしっかり、いいものにできれば必ず出れると思う。レギュラーシーズンの延長線上なのかなと思います」

 オールスター戦出場には選手間投票、監督推薦で選ばれる可能性は残されているものの、23日現在の打率2割7分6厘、9本塁打、30打点では厳しいだろう。投手に復帰する20年、ベーブ・ルースも果たせなかった二刀流での出場に期待だ。