【ミズーリ州セントルイス23日(日本時間24日)発】エンゼルスの大谷翔平投手(24)はカージナルス戦の先発メンバーから外れた。試合前に小雨の中、キャッチボールを行った。まだ水を含んでいた左翼の芝生の上で、左手にはめていたのは普段は水原一平通訳が使っている白と赤のキャッチャーミットだった。

 大谷は軽く投げ始め、途中からは水原氏が捕手役を務めた。そこへグランドクルーの一人が現れ、内野全体をカバーしていたシートをはがすため、左翼付近を空けてほしいとお願いされたため、一時中断。約10分後に再開となり、最長160フィート(約48・8メートル)で計80球を投げた。

 この3連戦の主役はエンゼルスの主砲アルバート・プホルス内野手(39)だ。メジャーデビューから11年を過ごした古巣に初めて凱旋するとあって、連日、毎打席、ファンが総立ちの盛り上がりを見せている。プホルスは2012年にFAでエンゼルスへ移籍してからもセントルイスに自宅を構えており、地元で設立したダウン症の子供たちを支援する基金や運動を続けている。凱旋本塁打を放った前日の試合後には、三塁側スタンドで観戦したダウン症の子供に着用していたユニホームをプレゼントした。

 多くのファンはプホルスの打撃だけではなく、優しさや社会貢献活動にも大きな敬意を払っている。まさに地元の英雄なのだ。