【カナダ・トロント17日(日本時間18日)発】また、左翼に驚弾だ。エンゼルスの大谷翔平投手(24)は敵地でのブルージェイズ戦に「3番・DH」で先発出場し、2回に左翼にカナダ初本塁打となる9号3ランを放った。1点を先制されたが、アップトン、カルフーンの連続本塁打で逆転。さらに二死満塁で2番・トラウトが左越え適時二塁打を放って4―1とリードを拡大して迎えた二死二、三塁で2度目の打席に入った。

 マウンドは2番手の右腕ジャクソン。初球、87マイル(約140キロ)の外角に甘く入ったスライダーを逆方向に強振。打球角度29度で左翼線に上がった打球は、そのまま左翼ポール際に飛び込んだ。“あれで入るのか”。ロジャーズ・センターは静まり返った。

 オープナーの右腕・ローと対戦した初回二死無走者の第1打席はカウント2―2からの7球目、低めのチェンジアップに空振り三振だった。

 米大リーグ(MLB)機構はこの日、オールスター戦(7月9日=同10日、クリーブランド)のファン投票の第2回中間発表をした。DH部門でノミネートされている大谷は36万2947票で1週間前の第1回中間発表と変わらず4位だった。1位はレッドソックスのJD・マルティネスで89万3689票、2位はレンジャーズのペンスで60万2766票、3位はツインズのクルーズで50万6211票となっている。

 今季からファン投票は新方式。1次投票が米東部時間21日午後4時(同22日午前5時)までMLB公式サイトなどで行われ、上位3人(外野手は9人)が決選投票に進む。大谷がオールスター戦にファン投票で出場するには1次投票で3位に入る必要がある。第1回中間発表では3位のクルーズとの差は約4万8000票だったが、今回は約14万3000票に広がった。

 13日(同14日)のレイズ戦で日本人選手初のサイクル安打を達成したインパクトは投票に影響しなかったようだ。やはり、評価のポイントは本塁打数か。メジャー復帰が開幕から約1か月半遅れた影響もあって、試合前の時点で8本塁打はマルティネス16発、ペンス15発、クルーズ13発と比べると見劣りするのは事実。締め切りまで時間はないが、バットでアピールする。