【フロリダ州セントピーターズバーグ13日(日本時間14日)発】エンゼルスの大谷翔平投手(24)は敵地でのレイズ戦に「3番・DH」で先発出場し、自身初のサイクル安打を達成した。初回に2戦連発となる先制の8号3ラン、2打席目に左中間二塁打、3打席目は右翼線三塁打、そして4打席目に中前打を放った。相手先発は左腕ヤーブロ。昨年は7月31日に対戦し、3打数無安打2三振だった。

 先頭ラステラが右翼線二塁打、トラウト死球で迎えた無死一、二塁の先制チャンス。初球の外角低めのスライダーを見逃し、2球目のツーシームはバントの構えを見せてバットを引いた。カウント1―1の3球目、ど真ん中の89マイル(約143キロ)のツーシームを左方向へ強振。角度19度、高さ54フィート(約16・45メートル)、打球速度111マイル(約179キロ)の弾丸ライナーはフェンスに当たるかと思えたが、そのまま左中間席へ飛び込んだ。あまりの凄まじさにトロピカーナ・フィールドも騒然。大谷は足早にダイヤモンドを1周した。

 メジャー通算30号。2試合連発は4日、5日(同5日、6日)のアスレチックス戦以来、今季2度目で通算では3度目。これで6月は11試合で5発と量産体制だ。

 2打席目は3回先頭。初球、外角の83マイル(約134キロ)のカットボールにバットを合わせた。打球速度108マイル(約174キロ)のライナーは左中間を破り、今季2本目の二塁打となった。角度が付いていればスタンドに入っただろう。

 3打席目は停電中断明けの5回二死無走者でフルカウントから外角低めのカーブをバットの先で拾って右翼線へ。打球が転々とする間に三塁を陥れた。技ありの一打だ。王手をかけて迎えた4打席目は7回、二死一塁2番手の右腕ウッドからフルカウントからの8球目を中前に弾き返した。