【アナハイム10日(日本時間11日)発】レッドソックスなどで通算541本塁打を放ったデービッド・オルティス氏(43)が故郷ドミニカ共和国で撃たれたという衝撃ニュースは全米を驚かせた。事件は9日(同10日)に起こった。米スポーツ専門局ESPNなどが報じたところによると、ドミニカ共和国の首都サントドミンゴのクラブでオルティス氏は背後から男に至近距離で撃たれた。

 米大リーグ公式サイトによると、オルティス氏は3人の医師による6時間に及ぶ手術を経て、危険な状態からは脱しているものの、臓器の一部を摘出する可能性があるという。犯人は現場近くで数人の民間人が捕まえており、地元警察によると名前はエディ・フェリス・ガルシア、年齢は25とのこと。

 オルティス氏は1997年にツインズでメジャーにデビューした。レッドソックス移籍後にオールスター戦に10度選出され、3度のワールドシリーズ制覇に貢献、2016年限りで引退した。

 レッドソックスはこの日のレンジャーズ戦前、本拠地フェンウェイ・パークでケネディ球団社長、ドンブロウスキー編成本部長ら幹部が緊急会見を行い、オルティス氏をボストン市内にあるマサチューセッツ・ゼネラル・ホスピタル(MGH)に移送するため、チャーター機を手配することを発表した。

 オルティス氏は日本人選手とも親交が深く、07年は松坂大輔投手(38=現中日)、岡島秀樹氏(43)と世界一に輝いた。13年は上原浩治氏(44)、田沢純一投手(33=現カブスマイナー)とワールドシリーズを制した。特に試合後に上原を抱え上げる様子は勝利の儀式としてファンに愛された。上原氏はこの日、自身のツイッターで「パピー(オルティス氏の愛称)の回復を祈ってます!!」とつづった。