【アリゾナ州フェニックス発】ドジャースの前田健太投手(31)は5日(日本時間6日)、敵地でのダイヤモンドバックス戦に先発し、5回を2安打1失点、7三振で8勝目の権利を持ってマウンドを降りたが、救援陣が同点に追いつかれ8勝目は逃した。チームは延長11回の熱戦の末、2―3でサヨナラ負けした。
 
 立ち上がりの安定感は素晴らしかった。初回は先頭ダイソンを2球で追い込むと外角低めのスライダーで空振り三振。続くエスコバルをカウント1―2から外角低めのチェンジアップで左飛、3番マルテはカウント1―2から外角低めのフォーシームで見逃し三振と11球で片付けた。
 
 2回は4番ペラルタから真ん中低めのフォーシームで見逃し三振を奪うと、5番ウォーカーを真ん中高めのフォーシームで空振り三振、6番アビラはカーブ2球で追い込むと3球勝負。真ん中低めのスライダーで見逃し三振と3者三振だった。2点を先制してもらった3回は7番からの下位打線を三者凡退に片付けた。
 
 しかし、4回、先頭ダイソンに中前打を打たれると続くエスコバルは中堅後方への大飛球。中堅手・バードゥーゴが緩慢な動きで処理する間に、ダイソンはタッチアップで二塁へ進んだ。二死後、ペラルタに右中間を破られ、1点を失った。
 
 5回は一死後、7番アーメッドを四球で歩かせたが後続を打ち取り、無失点で終えると、ここで降板。救援陣に後を託したが8回二死で追い付かれた。
 
 この日は、スライダー、チェンジアップが低めに決まり、フォーシームも勝負球に使った。70球中52球がストライクと制球力も抜群。白星を逃したのは残念だが、称賛に値する投球だった。