【ミネソタ州ミネアポリス15日(日本時間16日)発】エンゼルスの大谷翔平投手(24)はツインズ戦に「3番・DH」で先発出場し、6打数1安打で4試合連続安打をマークした。1点を追う9回二死満塁で遊ゴロに倒れるなど、4度の得点機で凡退した。この日、チーム2人目の二刀流ジャレッド・ウォルシュ内野手(25)が「8番・一塁」でメジャーデビューし、5打数3安打だった。チームは7―8で敗れ、2連敗。借金は3となった。


 悔しい一日だった。先制、同点、逆転と走者を2人以上置いた場面での打席が4度あったがいずれも凡退。チームに勝利を呼び込むことはできなかった。ツインズの先発は右腕オドリッジ。初回無死一、二塁はカウント2―1から内角の厳しいフォーシームに差し込まれ、二直。1点差とした3回二死無走者は投ゴロに倒れたが、一塁手クローンがなぜか二塁方向を見ていて、送球に反応できずにボールがファウルグラウンドを転々とする珍プレー(記録は投ゴロ失策)だった。1―2の5回二死一、二塁は1ボールから外角低めのスプリットを打たされた。

 3―8の7回一死無走者は2番手の右腕メイから95マイル(約153キロ)のフォーシームに差し込まれながらライナーで中前に運び、4試合連続安打とした。

 4―8の8回二死一、二塁では昨季の同僚、5番手の右腕パーカーと対戦。初球に外角低めのカーブでストライクを取られると、そこから3球続いたスプリットを捉えることができず、空振り三振に倒れた。

 そして1点差に詰め寄った9回に最大のチャンスで打席に立った。一打逆転の二死満塁で、マウンドは7番手の右腕モリン。カウント1―2からの5球目、92・9マイル(約150キロ)のフォーシームを中前にゴロではじき返したが、大谷シフトで二塁ベースの左側を守っていた遊撃手の正面に飛び、遊ゴロに倒れ、最後の打者となった。厳しい表情でクラブハウスに引き揚げ、コメントはしなかった。

 悔しさでいっぱいの大谷とは対照的に笑顔だったのがウォルシュ。2打席凡退して迎えた6回一死一塁で中前へメジャー初安打、8回に右前打、9回にも中前打とメジャーデビューを5打数3安打で飾った。試合後、ウォルシュは「大リーグのアッパーデッキ(3階席、4階席など)のある球場でプレーしたことはなかったし、とてもエキサイトした。とても楽しかったし、次(の試合)も楽しみにしている」と言葉を弾ませた。

 左投げ左打ちのウォルシュは今季は傘下3Aで打者としては37試合に出場し、139打数42安打、打率3割2厘、10本塁打、26打点。投手では5試合に中継ぎで登板し、5回を投げ、1勝1S、防御率3・60だった。エンゼルスの救援陣に現在、左腕がいない。試合前、「投げることはあるか」と問われると「今日はない」。先発投手の大谷と役割は違うが楽しみだ。