大谷フェスだ 221日ぶり復帰初安打は今季最多13得点口火の先制適時打

2019年05月10日 12時00分

大谷は初回に今季初安打となる先制打を右前にはじき返した(ロイター=USA TODAY Sports)

【ミシガン州デトロイト9日(日本時間10日)発】エンゼルスの大谷翔平投手(24)がタイガース戦に「3番・DH」で先発出場し、初回に221日ぶりの安打となる右前への先制打を放った。3回には三塁内野安打をマークし、復帰後初のマルチ安打と打撃の状態は急上昇。チームも今季最多得点を奪い、13―0で快勝した。昨年10月の右ヒジ手術から7か月。「打者・大谷」は全開間近だ。

 7日(同8日)の復帰戦から10打席目。初回無死一、二塁で回ってきた第1打席で、大谷のバットが火を噴いた。内角へのスライダーを見送った直後の2球目。相手先発左腕カーペンターが投じた同じような軌道の82・4マイル(約133キロ)のスライダーを一閃すると、打球は内野手の頭上をライナーで抜け、右前へと飛んでいった。左前打で出塁していた二塁走者のフレッチャーは一気に生還。待望の今季初安打は貴重な先制打となった。

 昨年10月に右ヒジ手術を受けてから7か月、リハビリやトレーニングを粛々とこなしてきた。経過も順調でほぼ青写真通りにグラウンドへと戻ってきたが、不安が皆無だったわけではない。日米で数々の常識や記録を覆してきた二刀流右腕も人の子。「1本出るまでは不安なのかなと思うので、1本出て良かった」。決してはしゃぐことはないが、ベース上では一塁コーチャーのフェリシアーノ外野守備コーチに背中をポンと叩かれると安堵の表情を浮かべた。

“初日”が出たことで、気持ちも楽になったのだろう。3回先頭の第2打席ではカウント0―1からの89・5マイル(約144キロ)直球を逆方向に強振すると、鋭い打球が遊撃手の定位置付近に守っていた三塁手のカンデラリオに襲い掛かった。正面への打球だったが、捕球どころか止めるのがやっと。三塁内野安打でこの日2回目となる「H」ランプをともし、昨年9月28日のアスレチックス戦以来、223日ぶりにマルチ安打をマークした。

 復帰から3試合連続で相手先発は左腕だった。オースマス監督は「アンラッキーだね」と苦笑していたが、大谷にとって相手投手の利き腕がどちらかは大きな問題ではない。「特にどちらでも関係なく、ヒットが出てくれたのはうれしいこと」と純粋に結果を喜んだ。そして何よりもうれしかったのは、自らの先制打が口火となり、チームが計16安打で今季最多の13点を奪って快勝したことだった。

 今後は打撃の状態を上げていくだけでなく、どれだけ勝利に貢献できるかも大事になってくる。「僕は始まったばかりでシーズン最初の1本というだけですけど、チームにとって今日の勝利の1点目を取れたのは良かった」。戦力としてチームの輪に加われたことで、スムーズに次のステップにも進める。凡退や四球だった残りの打席でも手応えは得られた。

 大谷は自信に満ちた表情で言った。「より良くしていければ、安打も本塁打も出てくれるんじゃないかなと思います」。昨年9月26日のレンジャーズ戦以来となる本塁打が飛び出すのも時間の問題だ。