【フロリダ州タンパ24日(日本時間25日)発】ヤンキース・田中将大投手(30)のオープン戦初登板が26日(同27日)、本拠地でのフィリーズ戦に決まった。過去5年で最も早い実戦登板となる。この日、田中はブルペンに入りロスチャイルド投手コーチが左右打席に入った状態で30球を投げた。左足の踏み込みや体の傾きなどを入念にチェックしながらの投球だった。

 ハイペースの田中だが、今年のヤンキース投手陣は全体的に調整が早い。昨季17勝の左腕ハップはキャンプ早々に打者を立たせた投球をスタート。昨季ノーヒットノーランを達成、11勝をマークしマリナーズから移籍した左腕パクストンは25日(同26日)に先発予定だ。

 首脳陣が投手陣に“ハイペース指令”を出しているのか——。ロスチャイルド投手コーチに聞くと「方針は変えていない。ハップに関して言えば、ずいぶん前にタンパ入りして調整を進めていたからね。投球プログラムはオフシーズン中に組むので、調整のプランは投手によっても変わってくるが、ベテランはオフシーズン中に何をすべきかを把握しているからね。田中もそう。細かく管理はしていない」。さらにこう続けた。

「選手が打者相手に投げる準備ができたら調整を進めるということで、打者に投げさせたいから早く調整するようにと方針を変えているわけではない。田中自身もそのタイミングは自分でよく理解しているよ」

 開幕時は低調で徐々に上げてくるのが、近年のヤンキースの傾向だが、今季は“開幕ダッシュ”が期待できそうだ。