米国野球殿堂は22日(日本時間23日)、今年の殿堂入りメンバーを発表した。ヤンキースで歴代最多652セーブを挙げたマリアノ・リベラ氏(49)が資格1年目で史上初の満票で受賞した。2017年11月に搭乗していた小型機が墜落して40歳で死去した故ロイ・ハラデー氏も資格1年目で選出。マリナーズで通算2247安打を放ったエドガー・マルティネス氏(56)は資格最終年で願いがかなった。オリオールズ、ヤンキースで活躍した通算270勝右腕マイク・ムシーナ氏(50)は6年目で選ばれた。殿堂入りは全米野球記者協会に10年以上所属する記者の投票で決まり、今回は全425票の75%以上の得票が必要だった。

 リベラ氏は2016年のグリフィーJr.氏の99・3%を上回り、史上初の満票で選出された。レギュラーシーズンだけではなく、ポストシーズンでも最多の42セーブを挙げている。異論はないだろう。ただ、ウスター・テレグラム&ガゼット紙でレッドソックス番記者を務めるビル・バルー氏は昨年12月22日(同23日)の同電子版でリベラ氏に票を入れなかったことを公表。米ヤフー・スポーツは「投票者のスタンドプレーだ」と厳しく批判していた。他の選手にも票を入れず白票としたため、無効票とされたようだ。

 ハラデー氏はア、ナ両リーグでサイ・ヤング賞に輝き、通算203勝をマークし完全試合も達成した。ブルージェイズ時代の2003年3月31日、ヤンキース・松井秀喜氏(44)のメジャーデビュー戦に先発。初回の第1打席で左前に運ばれ、初安打、初打点を献上している。松井氏は当時、「最も打ちにくい投手」と敬意を表していた。

 マルティネス氏は現役時代はマリナーズ一筋で主にDHで活躍。引退後、最優秀DH賞はエドガー・マルティネス賞と改称された。昨年は70・4%で惜しくも届かなかった。ムシーナ氏はメジャー2年目の1992年から引退する08年まで17年連続2桁勝利を挙げ、最後のシーズンは自身初の20勝(9敗)をマークしている。ともに7年目の通算354勝のロジャー・クレメンス氏(56)は59・5%、歴代最多の通算762本塁打のバリー・ボンズ氏(54)は59・1%とまたしても届かなかった。実績は十分だが、現役時代の薬物使用疑惑の影響は大きい。