【マサチューセッツ州ボストン16日(日本時間17日)発】ポスティングシステムでメジャー移籍を目指している西武の菊池雄星投手(27)が渡米し、代理人を務めるスコット・ボラス氏の事務所のある米西海岸を拠点に、獲得を目指す球団との面談などに備える。

 27歳の左腕・菊池の人気は上昇しており、激しい争奪戦が予想されている。ここまでの米メディアの報道を総合するとマリナーズとジャイアンツが本命だ。先週、ネバダ州ラスベガスで行われたウインターミーティングの会場でマリナーズのディポトGMは「彼は素晴らしい投手で、日本で素晴らしい実績を残している」と高評価。ジャイアンツのザイディGMも「彼はスカウトが何度も見ている選手だ」と調査を終えていることを明かした。ほかにもフィリーズ、レンジャーズなども参戦。当初は6年総額4200万ドル(約47億5000万円)と見られていたが、6年総額6000万ドル(約68億円)超えも指摘されている。

 交渉期限は米東部時間の来年1月2日午後5時(同1月3日午前7時)。ボラス氏はぎりぎりまで粘って最高の条件を引き出すだろう。

 辣腕代理人として知られるボラス氏は菊池の他、FA市場最大の目玉、ブライス・ハーパー外野手(26=ナショナルズからFA)、サイ・ヤング賞左腕ダラス・カイケル投手(30=アストロズからFA)も顧客。ジャイアンツはハーパーにも興味を示しているという。交渉のカードはどのように切られ、契約合意に向けて進むのか注目だ。

 もう一人の目玉、マニー・マチャド内野手(26=ドジャースからFA)が今週、フィリーズ、ヤンキースの2球団と面談を行う。ニューヨーク・ポスト紙のキング記者は16日、自身のツイッターで「水曜日、ニューヨークで会う」とつぶやいた。予想される契約総額はハーパーとともに3億ドル(約340億円)以上と言われている。昨年オフの移籍市場は例のないほどのスローペースだったが、今オフは早そうだ。