【ワシントン州シアトル6日(日本時間7日)発=佐藤浩一】ヤンキースの田中将大投手(29)が7日(同8日)のマリナーズ戦を前に、敵地セーフコ・フィールドで登板前のルーティンをこなした。チームは前日のアスレチックス戦後にチャーター便で深夜に現地に到着したが、この日は試合がなくナインの多くがオフだった。

 前回登板した1日(同2日)の本拠地タイガース戦で日本人初のデビューから5年連続2桁勝利を記録。6試合ぶりの白星を手にした。シーズン終盤になれば蓄積疲労も出てくるはずだが、田中はそんな懸念を吹き飛ばした。

「もちろん西海岸までの移動距離、飛行機に乗っている時間も長いけど…。僕自身シーズン途中で1か月離脱しているし、投手のくくりだけでいえば、他のローテーションを守っている(先発)ピッチャーだったり、リリーフのピッチャーに比べたら(疲労度は)軽い方。全然問題ないです」

 自身の勝利は5日(同6日)時点で首位レッドソックスとの9・5ゲーム差はもちろん、ア・リーグ西地区2位のアスレチックスに3・5ゲーム差をつけているワイルドカード争いにも影響を及ぼす。両太ももの張りで1か月離脱した6月の借りを返すだけだ。

 田中が登板するマリナーズ戦から、正遊撃手のグリゴリアスが帰ってくる。右手首骨折でリハビリ中の主砲ジャッジもチームに帯同し、グラウンドで回復具合をアピール。終盤に向けてチームの勢いも盛り上がりつつある。田中も「そりゃ、戻ってきたら間違いなくそれはある」と期待を寄せる。まずは自らの投球で“快気祝い”したいところだ。