【ニューヨーク発】ヤンキースの田中将大投手(29)は28日(日本時間29日)、登板翌日とあって体のケアなどノースロー調整だった。 前日のエンゼルス戦では大谷を2三振1四球に抑えるなど6回1失点で6勝目(2敗)をマーク。その投球は、ブーン監督も「早い段階で直球が安定していた。いい仕事だった」と称賛した。 地元ニューヨークのメディアはフォーシームに加えて、6回に大谷から空振り三振を奪った宝刀スプリットに注目したが、投球の鍵になったのは前回登板のレンジャーズ戦でも有効だった140キロ台前半のカットボールだ。 当初のゲームプランでは、そこまで使うつもりはなかったそうだが、田中は「良かったから投げていきました」。直球の軌道から微妙に動いてバットの芯を外すカットボールを早いカウントで投げ、ファウルやストライクを奪って投手有利のカウントに追い込む。時には、その一球で打ち取れたのも大きかった。 ボールの質の高さもさることながら、マウンド上での感触で、いかようにも投球プランをアレンジする臨機応変さが奏功した試合でもあった。 大谷も、5年ぶりに対戦した田中について「微妙に(ボールが)動いたりとか、そういうところも日本とは違うかなと思う」と印象を口にした。これこそが厳しいメジャーの世界で5年間投げ続ける“熟練の技”だ。
田中の大谷封じ カギは140キロ台前半のカットボール
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