【ニューヨーク発】前夜のレッドソックス戦で6回途中4失点だったヤンキース・田中将大投手(29)は10日(日本時間11日)、次回登板が予想される15日(同16日)の敵地でのナショナルズとの交流戦に備え、打撃練習を行った。メーンはバント練習ながら、合間にロスチャイルド投手コーチとの“ガチンコ勝負”に臨んだ。結果は22スイング中、ヒット性の当たりは9本。登板翌日のため本業はノースローだった。

 残念ながら(?)柵越えとはならなかったが、田中は打撃ケージでは終始笑顔。“対決”したロスチャイルド・コーチも「打撃や走塁中、マサにはヘルシーでいてほしいだけ。ア・リーグの投手は(打撃に)慣れていないし、やっかいな部分がある。常にやることではないからね。でもマサはいい打者だ。今日もいいスイングだった」と満足そうだった。

 因縁のライバルとの首位攻防戦となった前夜は5回1/3を投げて2本塁打を含む8安打4失点で今季5勝目を逃した。相手打線の粘り強い攻撃に心身をすり減らすマウンドだった。試合は8回に強力打線に火がつき、9―6で逆転勝ち。最近18試合で17勝と快進撃中のヤンキースはア・リーグ東地区単独首位に躍り出たが、心からハシャぐことはできなかった。

「もちろんチームが勝ったのは全然良かったですけど、これだけチームがいい状況の中で、自分がイマイチっていうのは、やっぱり気分は良くないです。なんか邪魔している気がします」(田中)。ここまで8試合に登板して4勝2敗。チームの流れに乗り遅れるわけにはいかない。