【センバツ】データ班が話題の滋賀・膳所 “イロモノ作戦”

2018年03月23日 12時00分

データ班の高見さん

 第90回選抜高校野球大会(23日から13日間=甲子園)の開会式リハーサルが22日、甲子園球場で行われ、出場36校の選手たちが一堂に会した。注目は大会第2日第3試合に登場する21世紀枠の膳所(滋賀)だ。全国屈指の進学校で、野球経験のないデータ班の部員2人が話題を呼んでいる。

 膳所野球部を支えるのが中学時代からコンピューターに親しんでいる野津風太(2年)とカープファンという女子部員・高見遥香(2年)だ。滋賀大学データサイエンス学部の教授に協力を依頼し、対戦相手の打球方向や角度を解析する専用のスマホアプリを野津が自作。相手打者の性格や球場の風向きも考慮し、大胆な守備シフトを敷いてセンバツ出場をつかんだ。野津は前日も徹夜でデータを解析。日本航空石川との初戦に向けて万全の態勢を整えているという。

 この日、プラカード持ちとしてリハーサルに参加した高見は「自分たちがすごいことをしている実感はない。一番は選手がやった結果。そっちに注目してほしいです」と話すなど、データばかりに注目が集まることに複雑な思いもある。ただ、ナインはこの状況をむしろ歓迎しているようだ。

 ある選手は「データ班に注目が集まってる今の状況は好都合。ウチは普通に打力のある選手もいるし、データに気を取られることで警戒が薄れますから。(初戦の)日本航空石川は打線が売りのチームだけど、全体的に粗削り。勝算はかなりの確率であります」と不敵に笑う。エースの手塚も「データを使ったシフトは敷きますが、僕は打たせて取る投球をするつもりはない。意識がそっちに行くと凡打が長打になりますから。全部三振を取るつもりで投げます」と腕をぶす。

 あえて“イロモノ”と思わせることで、相手の油断をつこうという秀才軍団。試合が始まる前から、すでに膳所ナインの作戦は始まっている。