第89回選抜高校野球大会第3日は22日、甲子園で1回戦を行い、健大高崎(群馬)が猛打爆発で札幌第一(北海道)に11―1と大勝した。

 2回に3長短打を浴びせて3点を先制すると、3回にも追加点。7回には二死満塁から4番・山下のグランドスラムが飛び出し、16安打11得点と札幌第一を寄せつけなかった。公式戦初本塁打が満塁弾となった山下は「完璧でした。スライダーが高めにきた。高めがきたらしっかり打つのが方針だったのでよかった。みんなが作ってくれたチャンスだったんでみんなに感謝です」と笑顔を見せた。

「機動破壊」を掲げて走塁面ばかりが注目される健大高崎だが、打撃もグレードアップした。山下は冬場にフォーム改造に着手。「僕は小さいころからのクセで、構えるときにヒザが(折れて)つま先より前に出ていた。それを修正した」と振り返る。コーチと相談しながら左のつま先を少し開いて微調整し、ようやく春に感覚をつかんだ。「回転速度が増して内からバットが出るようになった。前かがみでは打てないですから」(山下)

 青柳監督も「甲子園で力を発揮してくれる選手は頼もしい。冬場に振り込んで打撃向上に取り組み、打球が速くなった。(盗塁を)警戒してくれることで甘い球がくる」とニンマリ。走力に長打力を加え、頂点を目指す。