甲子園で21日に行われる予定だった第89回選抜高校野球大会第3日は雨のため中止となった。日程は1日ずつ繰り下がり、決勝は31日に行われる。

 第1試合に登場するはずだった九州王者・福大大濠(福岡)は約1時間半、甲子園室内練習場で調整。甲子園でのプレーを心待ちにしていた選手たちは前夜、テルテル坊主を作って就寝したといい、主力選手の一人・樺嶋(2年)は「一日も早くプレーしたい気持ちが強かったので。『晴れてくれ』と願掛けしたんですが…」と残念がった。

 プロ注目のエース・三浦(3年)、強肩強打の捕手・古賀(3年)の強力バッテリーを擁するチームは、明治神宮大会準決勝で早実に破れ、この大会をリベンジの舞台と位置づけている。それだけに気持ちの高ぶりも大きい。

 八木監督は「よし、いくぞ!という気持ちを一度ゼロに戻す。もう一度しっかりと時間をかけて、ミーティングをやればモチベーションは上がる」と切り替えた。

 前日まで晴天に恵まれていた甲子園に断続的な雨が降ったことで、グランドコンディションには注意が必要だ。八木監督は「(前日までの土質は)サラサラの状態だったけど、雨が降ったことでバウンドが変わると思う」と警戒。初戦の相手・創志学園(岡山)のエース・難波(3年)も最速143キロを誇る好投手だけに、“守乱”で足を引っ張るわけにはいかない。