第89回選抜高校野球大会(19日開幕)で注目の怪物スラッガー・清宮幸太郎内野手(3年)を擁する早実(東京)は17日、尼崎市のベイコム野球場で練習に臨み、地元住民から熱烈な歓迎を受けた。

 明徳義塾(高知)との初戦(第5日第2試合)に向け、早実は左腕エース北本(3年)対策として清宮より2学年上のOB上條哲聖(現早大)を急きょ招集。先輩の胸を借り、左中間に特大柵越え弾を打ち込むなど快音を響かせた清宮は「(左投手への)感覚というか慣れはしっかりできたと思う。技術的な部分はどうこうはない。気持ちの整理とかタイミングの取り方を合わせていきたい」と順調な仕上がりをアピールした。

 練習開始が朝8時にもかかわらず、スタンドには清宮見たさに年配の男性ファンを中心に多くの尼崎住民が集まった。70代男性は「生で見るとデカいわ。ケツもデカいわ。よう打ちそうや」と体重100キロ超えの“ナマ清宮”にほれぼれし、快音を響かせるたびに「尼崎であんなに飛ばす子はおらん」と舌を巻くばかり。清宮は1年夏の甲子園大会でもベイコムでの練習をこなしただけに「前もここで清宮を見た。よく尼崎に帰ってきた!」(60代男性)との歓声も…。清宮にとってもベイコムは“第2の聖地”。おっさんたちの熱い声援をパワーに変えたいところだ。