第89回選抜高校野球大会(19日開幕)で、早実・清宮幸太郎内野手(3年)が東の大砲なら西はこの男、履正社の安田尚憲内野手(3年)だ。高校通算47本塁打の大砲は、大会第1日第2試合で好投手・桜井(3年)を擁する日大三(東京)と激突。決戦を前に14日に甲子園練習を行った安田にライバルのこと、野球への思いを直撃した。

 ――初戦の相手は強敵

 安田:スライダーを振らず、甘いストレートを打つ。難しい試合になると思うけど、最高のスタートを切りたい。まずはチームの勝利。その結果として本塁打が出ればいい。日本一を目標に頑張りたいです。

 ――尊敬する選手は

 安田:松井秀喜さんです。高校に入ってからああいう打者になりたいと思っていた。人を魅了するような本塁打を打てる。日本人にはなかなか打てない本塁打を打てる。人を驚がくさせる打撃ができる。僕も想像の上を行くような本塁打を打ってみたい。生では見れなかったのでユーチューブで見てますよ。

 ――目標にしている

 安田:松井さんみたいな選手になっていかないといけない。いろんな選手を参考にしてやってきたけど、やっぱり自分は松井さんのタイプに近いかな、と思っています。

 ――中学時代は元阪神の赤星憲広氏のチーム「レッドスターベースボールクラブ」にも在籍していた

 安田:赤星さんとは1年に1度くらいしか会えなかったけど、技術的なことじゃなくて礼儀や人としてのことを厳しく教わりました。

 ――早実・清宮と比較されることが多い

 安田:野球をやっている以上は注目されたい。自分も人に負けたくない性格。まだ清宮のほうが実力は上だと思うけど、これからもっと成長したい。今春でどうなるか分からないぞ、というくらい。それくらい練習してきました。

 ――清宮は打つだけのイメージが強い。守備では勝っているのでは

 安田:いや、僕もまだ打つだけみたいなもんですよ。でも打撃だけじゃダメという意識はある。守備、盗塁にも取り組んできたし、そこも人が見てくれていると思う。

 ――清宮と仲良くなりたいか

 安田:連絡先は知らないですけど、まあ、機会があれば話してみたい。メッセージ? お互いに頑張ろう、ということですね。

 ――昨秋の神宮大会決勝で早実を下した

 安田:選抜で戦うことがあれば、もう一度勝ちたい。