第88回選抜高校野球大会は31日、決勝が行われ智弁学園(奈良)が延長サヨナラ勝ち、春夏通じて初優勝を飾った。さて、今年のセンバツ球児をプロスカウトはどう見たか。東邦(愛知)の藤嶋(3年)、敦賀気比(福井)の山崎(3年)、創志学園(岡山)の高田(3年)の3投手が前評判通りの“ビッグ3”。スカウト間では「藤嶋の松井裕(楽天)のスライダーのようなカーブはなかなか打たれない」「山崎はもっとスピードが出る。藤浪(阪神)のようになれるのでは」「将来性では高田が一番あるのでは」などの意見が飛び交った。

 投手ではほかに花咲徳栄(埼玉)の高橋昂(3年)、木更津総合(千葉)の早川(3年)、大阪桐蔭(大阪)の高山(3年)。野手では花咲徳栄の岡崎(3年)、敦賀気比の林中(3年)の両遊撃手、秀岳館(熊本)の九鬼(3年)、明徳義塾(高知)の古賀(3年)の両捕手の名前も挙がった。

 しかしながらビッグ3を含め“特A”ランクではないという。「正直、肩透かしだった。ドラフト1位でぜひ獲りたいと思わせるような目立った高校生はいなかった。夏までにどう成長するか、見守っていくしかない」とはパ・リーグ球団スカウト。セ・リーグ球団スカウトは「今年は大学生に好選手が多く、それを差し置いてまで現時点では上位に食い込むまでの選手はいない」と断言した。