【センバツ】プロ注目の投手はこの3人

2016年01月31日 10時00分

 第88回選抜高校野球大会(3月20日から12日間=甲子園)の出場32校を決める選考委員会が29日、毎日新聞大阪本社で開かれ、昨秋の明治神宮大会優勝の高松商(香川)、春連覇を狙う敦賀気比(福井)などが選ばれた。21世紀枠には小豆島(香川)、釜石(岩手)、長田(兵庫)が選出。組み合わせ抽選は3月11日に行われる。今大会、注目の選手は誰か。プロスカウト陣は藤嶋健人投手(東邦)、山崎颯一郎投手(敦賀気比)、高田萌生(ほうせい)投手(創志学園)の3選手に二重丸をつけた。

 

 今大会での注目株の筆頭が東邦(愛知)のエース右腕・藤嶋だ。昨秋の明治神宮大会で初戦の秀岳館(熊本)戦で自身最速タイの146キロをマークするなど2失点で無四球完投。打っても6回に先制2ラン、8回には勝ち越し2ランと、高校通算36、37号をいずれも左翼席へ突き刺し、ネット裏のスカウト陣も度肝を抜かれた。

 

 藤嶋は1年生の夏にも甲子園を経験しているが、中日の中田スカウト部長は「1年生のときはとにかく目一杯投げていたけど、今は余力を残しながらここぞというところでスイッチを入れている感じ。我を押し殺して低めを丁寧に突いていて、接戦になっても決して自分を見失わない。チームが勝つことに主眼を置きながらピッチングをしているように見える」と高校生離れしたクレバーな投球術に舌を巻く。さらに「投打ともパワーがズバぬけている。打っても飛距離が半端ないし、勝負強い」とうなるばかりだ。

 

 楽天の早川スカウトアドバイザーは野手として評価しており「とにかく馬力がある。投手としては完成品なので、さらに伸びしろが期待できる野手としてのほうが成功するのでは」。中日の石井スカウトは「藤嶋は(日本ハムの)大谷のようにプロで二刀流として成功できそうなぐらいの逸材。神宮大会での一発は上段に突き刺さって飛び方が尋常じゃなかった。金属バットとはいえ、あんな飛距離は大学野球でも見たことがない。自分の飛ぶところのポイントを持っている。ドラフトでは上位で消えるのは間違いない」とべた褒めだ。

 

 188センチ、80キロで手足の長い大型本格派右腕、敦賀気比(福井)の山崎も評判がいい。「角度のある投球が武器。それでいてフォームには柔らかみがあり、まさにセンスの塊。球速以上に速く感じる直球は強み。ちょっと体の線が細いことが気がかりな点だが、将来性はかなり期待できる。阪神の藤浪のような投手になれる素質がある」(中田スカウト部長)。2年生の昨夏は2番手ながらチームの甲子園出場に貢献。2回戦の花巻東(岩手)戦では先発した平沼(現日本ハム)の後を継いで2回無安打4奪三振と圧巻の投球ですでに聖地デビューも飾っているが、ひと冬越えての成長も期待されている。

 

 創志学園(岡山)の高田にもスカウトから「背筋を使った相手打者をねじ伏せてくるような投球スタイルはまさに剛腕そのもの。良いとき、悪いときのギャップが激しくて、イニングごとに違うときもあるが、ハマったときの投球は手がつけらず、すごいものがある。もう少し柔らかく投げられるようになれば、さらに上積みが見込めるが、素材が非凡であることには間違いない」との声が出ている。ソフトバンク・松坂をほうふつさせる投球フォームから「松坂2世」との呼び声が高い本格派右腕は最速150キロを誇る。50メートル走は身体能力が非凡だったオコエ(関東第一↓楽天)と同タイムの5秒9で、その下半身のバネと瞬発力も特筆ものだ。

 

 藤嶋、山崎、高田の“ビッグ3”がセンバツの大舞台で、どんな姿を見せるか。昨夏の甲子園を沸かせた早実・清宮幸太郎のように大ブレークとなるか。プロスカウト陣も注目している。