<ズームアップ甲子園>第87回選抜高校野球大会第9日(29日)の準々決勝第1試合でV候補の大阪桐蔭(大阪)と激突する常総学院(茨城)。機動力を持ち味としているが、ナインは「機動破壊」を掲げる健大高崎(群馬)から走塁の技術や精神を吸収している。

 健大高崎といえば、走力で勝利をもぎ取る“本家”機動力軍団。中学時代に地元の波崎ボーイズに所属していた荒原(3年)と千本松(3年)らが当時チームメートだった健大高崎の相馬(3年)と昨秋から連絡を取るようになった。

「やっぱり健大高崎の機動力は飛び抜けているのでウチのチームでも参考になればと思った。相馬からは相手の左投手のけん制のレベルに合わせて“普通”と“スーパー”と“超スーパー”という3段階のリードの仕方があると教えてもらった。それをウチの選手たちにも伝えたりして活用している」(荒原)。千本松も「自分は盗塁する時は体をあまり低くせず、後ろ足を張ってスタートすると1歩目が出やすいということを聞きました。失敗を恐れずにとにかく思い切ってスタートを切ることです」という。

 米子北(鳥取)との1回戦では大会記録にあと1に迫る13盗塁をマークし、甲子園のファンを驚かせた常総ナイン。本家「機動破壊」のお株を奪い、大阪桐蔭の夏春連覇を阻止する。