【夏の甲子園】プロ注目の日本航空・バデルナ スカウトは「まだまだ成長する」と熱視線

2021年08月11日 05時15分

学校生活では「文武両道」という日本航空・フェルガス
学校生活では「文武両道」という日本航空・フェルガス

 今夏の聖地でブレークの予感が漂う。第103回全国高校野球大会(甲子園)の第1日(10日)第3試合で日本航空(山梨)が東明館(佐賀)を4―0で下し、2005年以来16年ぶりとなる白星を飾った。投のヒーローは、大会完封一番乗りとなった1メートル88センチの長身エース左腕・バデルナ・フェルガス投手(3年)だ。

 4回まで毎回得点圏に走者を進めたが、ギアを引き上げて本塁を踏ませなかった。両軍無得点で迎えた6回には味方の守備の乱れから二死一、二塁のピンチを招き、中前打を浴びたものの、中堅手・エドボロ(3年)の好返球で二塁走者を本塁タッチアウト。一転、好守に助けられて7回以降は波に乗り、無安打に封じた。

 キレのあるスライダーとカーブ、チェンジアップ、直球を駆使しながら、最後まで連打を許さず125球。散発5安打でスコアボードに「0」を並べた。

 試合後は「甲子園が思っていたより大きかったんで、ビビッてしまった。球数も多く、ボールも高めに浮くなど自分の思うようなピッチングができず、反省点がたくさんある」と不満げな表情。とはいえ、NPBはもちろん、MLBのプロスカウト陣からの評価も高く「今年の春から頭角を現した逸材。未完成だけに今大会でもまだまだ成長する」(ア・リーグ球団スカウト)との言葉も飛び交う。

 2年まではパッとしない存在で「3年生になるまで、練習試合でもなかなか結果が出なかった」(豊泉監督)。ところが、その悔しさを胸に昨冬の猛トレーニングで肉体改造に成功すると別人のような好投を連発。背番号1を背負った今年5月の関東大会2回戦では、センバツVの東海大相模を相手に3失点完投勝利。プロから視線を注がれるようになった。

 ドイツとハンガリーのハーフである父と香港出身の母を持ち、家庭では英語をメインに話すバイリンガル。高校では特進クラスに在籍し、学業も周囲から「かなり優秀」と太鼓判を押されるほどで文武両道だ。ちなみに高校野球ファンの間では女性人気モデルの「石田ニコルに似ている」と評する声もあり、愛くるしい顔もチャームポイントとなっている。

 頭脳派でイケメン。今後も勝ち進んでインパクトを残せば、三拍子そろった左腕が今秋のドラフト上位候補へ躍り出そうだ。

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