歴史的初勝利を挙げた。京都国際(京都)が「第93回選抜高校野球大会」(甲子園)5日目の24日、第2試合で柴田(宮城)に延長10回の末、5―4で競り勝った。

 3―3で延長戦に突入した10回、3番・中川(3年)の右前適時打などで2点を勝ち越し。9回に1点を返されたものの振り切った。

 韓国系学校をルーツとする同校は外国系高校として初めて高野連に加盟し、今大会で春夏を通じて甲子園初出場。大きな注目を集める中、悲願の聖地初勝利をつかんだ。試合後のグラウンドでは1回裏終了後のイニング間に続き、2度目となる韓国語の同校校歌が流れ、グラウンドに整列したナインは白星の喜びを噛み締めながら斉唱。スタンドから割れんばかりの拍手が沸き起こっていた。

 試合後の小牧憲継監督(37)は「今日もたくさん卒業生、OBがいっぱい集まって来てくれているので、やっぱりその子たちの顔が思い浮かんだ」と感無量の様子。そして「甲子園1勝」を手にしたナインについても「全員で束になって相手に向かっていくという姿勢だけは過去でも一番かなと思う」と目を細めていた。

 2回戦は27日、東海大菅生(東京)と対戦する。最後に指揮官は「優勝候補と言われている菅生さんなので今日みたいにミスを連発すると負けてしまう。もう1度修正していきたい」と気を引き締め直していた。