【甲子園交流試合】名将・馬淵監督も「記憶にない」展開 明徳義塾がミラクルサヨナラ勝ち!

2020年08月10日 17時12分

9回裏、サヨナラ三塁打を放つ明徳義塾・新沢颯真

 これぞ〝馬淵マジック〟だ。大会第1日目の第2試合で明徳義塾(高知)は鳥取城北(鳥取)に6―5でサヨナラ勝ち。1点ビハインドの9回二死一、二塁から4番の新沢颯真内野手(3年)に右越えの適時三塁打が飛び出し、試合をひっくり返して決めた。

 終わってみれば、わずか3安打で6得点。ただ相手投手陣から11四死球を選びながら2つの盗塁も決めるなど持ち前の試合巧者ぶりを発揮し、最後はしっかりと勝利を手繰り寄せた。

 初回からエース・新地智也投手(3年)が連打を浴びて先制を許したものの、打線は機動力を生かしながらジワジワと反撃を開始した。2回に四死球と犠打から一死二、三塁の好機を作り、9番・新地の中犠飛でまず同点。さらに5回にも四球、盗塁、犠打から一死三塁としてチャンスを広げると、3番・鈴木大照捕手(3年)が左犠飛を放って勝ち越しに成功した。

 7回までノーヒットながらも2―1とリード。その後は8回にそれまで力投を続けていた新地が4本の長短打を浴びるなど4点を奪われて逆転されたが、諦めない打線は8回裏に新沢のチーム初安打や相手の適時失策、さらに米崎薫暉内野手(2年)の中前適時打も飛び出すなどして1点差に迫り、9回のサヨナラシーンを演出した。

 ミラクル勝利を飾った試合後の名将・馬淵史郎監督は「7回までノーヒットというのはたぶん記憶にないと思う。しかもそれで2―1で勝っているという、何か妙な感じがしていた。非常に嫌だったが、もう一回、8回、9回にチャンスがあるんじゃないかと思って。8回にとった2点が大きかったと思う」と振りかえった。

 サヨナラ打を放ち、チームメートたちと喜びを分かち合った新沢も「正直に気持ち良かったです。最後まで耐えてチャンスをつくり、全員野球で勝てたのでうれしいです」と白い歯をのぞかせた。

 そして最後に馬淵監督は「今日の試合のように思い通りにならないことがある。最後まで諦めずに粘っていたら、こういうゲームもできるということじゃないかと思う。これを今後の人生にも生かしてもらいたい」と締め、名将らしく教え子たちに金言を送ることも忘れなかった。