【韓国・機張発=佐藤佑輔】「第29回WBSC U18ベースボールワールドカップ」は6日、スーパーラウンドが行われ、1次リーグB組1位の日本代表は同A組1位の韓国に延長10回タイブレークの末、4—5でサヨナラ負け。日本は佐々木(岩手・大船渡)が先発で今大会初登板したが、1回で“緊急降板”。世界が注目する最速163キロを誇る右腕投手は、わずか19球で出番を終えた。
まさかのアクシデント発生だ。先発の佐々木(大船渡=3年)に異変が起こったのは初回、相手の3番打者を左飛に打ち取った直後。マメのできていた右手中指をしきりに気にするそぶりを見せ、すかさず永田監督がマウンドに駆け寄った。続く4番から空振り三振を奪い1回を無安打無失点で抑えたが、ユニホームにはマメが破けたものと見られる血のあとが見られた。2回からはDHを解除し西(創志学園=3年)がマウンドへ。日本中が待ち望んだ“令和の怪物”の今大会初登板は、最速153キロも1イニングわずか19球で無念の降板となった。
ダブルエースの一人、奥川(星稜=3年)が7回2安打1失点18奪三振と圧巻の投球を披露した前日のカナダ戦後には「明日先発するなら、球数制限があるなかで少しでも長いイニングを投げられるように、奥川の投球を参考にしてストライクゾーンで勝負したい。ずっと試合に出れていなくて、出たいという気持ちもあるし出て貢献したいという気持ちもある。任されたところで頑張りたい」と話していた佐々木。懸念されていたマメの状態についても「もう大丈夫です」と話していただけに、降板後はベンチ裏でガックリ肩を落とした。
試合はその後、西が4回を5安打無失点と好リリーフ。7回に勝ち越すも8回に守備の乱れから同点を許し、タイブレークの延長10回にサヨナラ負けを喫した。