「令和の怪物」佐々木に“筑波大進学説”急浮上

2019年08月27日 11時00分

筑波大進学プランが浮上した佐々木。左は奥川

 最速163キロの「令和の怪物」に“筑波大進学説”が急浮上だ。今秋ドラフト会議の最大の目玉でU18W杯(30日開幕、韓国・機張)に出場する高校日本代表の大船渡・佐々木朗希投手(3年)は大会終了後にもプロ志望届を提出すると見られている。すでに指名を公言している日本ハムを始め、複数球団が1位候補として名前を挙げている中、大学でお世話になるとはどういうことなのか?

 佐々木は春の時点で自らの進路について「プロ一本」と明言している。すでにドラフト1位指名を公言している日本ハムだけでなく、複数球団が熱視線を送っており、来年はどこかしらのNPB球団に所属することは疑いようもない。

 そんななか、筑波大のあるOBが興味深いことを言う。「筑波大の川村監督と大船渡の国保監督は大学時代の恩師と教え子の関係。動作解析が専門の川村監督は今春のU18代表合宿の際に、高野連の依頼で佐々木の投球データを分析した経緯もあり、佐々木の育成や起用法については、かなり食い込んでいると聞きます。また佐々木の状態を診てもらっているのも筑波大系列の病院。岩手大会決勝での登板回避で佐々木の状態にナーバスになっている国保監督が、母校でもある筑波大で医学・科学的な根拠の伴った専門的なトレーニングを積ませるのは十分あり得る話。卒業までの半年間、土日に筑波大まで行って指導を仰ぐというのが現実的な路線です」

 卒業後も野球を続ける高校球児は3年夏の現役引退後も自校のグラウンドで後輩に交じって練習を続ける。特にプロ入りする選手にとっては新人合同自主トレなどが始まる来年1月までをどう過ごすかが大事で、セ・リーグ球団のあるスカウトも「高校生にとっては引退した後の過ごし方はすごく重要で、ドラフト時点では評価が低くてもそこから一気に伸びる子も多い。半面、プロに入ったときには全然ダメになっているというケースもよくある」と話す。

 ただ、一人でできる練習メニューにはウエートトレーニングや走り込みなど限りがある。前出スカウトは「強豪校なら練習の質も高く、後輩に交じってもしっかりとした練習になるが、公立校となると話は別。周りの子のレベルはもちろん、グラウンドの使用時間、ウエート設備などの環境面、指導者の質などは強豪校とは比較できない。場合によっては自分から専門的なトレーニングジムに通ったり、様々な勉強をしながら練習を積まなくてはならないこともある」と指摘。その上で「大学生に交じっての練習は現行ルールでは特に問題もない。病院と連携してのトレーニングは佐々木本人にとっても理想的。これまで筑波大が中心となって佐々木を見てきたなら、その環境が一番適している」と163キロ右腕の“筑波大進学プラン”はベストな選択だとの認識を示した。

 佐々木は25日、東京都内で行われた記者会見と結団式に臨み、U18W杯に向けて「まだ世界一になっていないので、このメンバーで必ず世界一を取るという気持ち」と意気込みを語った。岩手大会決勝での登板回避で物議を醸したが、「令和の怪物」は着々と新たなステージに向けて歩を進めている。