第101回全国高校野球選手権大会で初の全国制覇を成し遂げた履正社(大阪)が、歓喜の胴上げから一夜明けた23日、大阪・豊中の同校に凱旋し、多くの生徒や関係者に出迎えられた。

 岡田監督は「(就任して)33年間かかった思いがこみ上げてくる。その年々の卒業生の顔が思い浮かぶ。夢のような時間になって昨日は喜べるだけ喜んだ」と感慨深げに話した。昨夜は教え子のヤクルト・山田哲、ロッテ・安田から電話で祝福されたという。

 そんな指揮官だが、新チームのこととなると表情が曇りがちに…。小深田、池田、岩崎ら甲子園を経験した2年生が中心となることに「2年生は全体的にリーダーシップを発揮できる子がいない。キャプテンをどうしようかと思案している。まだまだ人間的にできてない子が多い。マナー、モラル、基本的なところから指導していかないといけない。去年は野口(3年)で苦労しなかったけど…。全然決まっていないので当分は当番制にしようかとか…」と頭を悩ませている。

 また、近年の「大阪桐蔭時代」から「履正社時代」の構築についても「桐蔭さんは毎年いい選手がいるし、どこまで太刀打ちできるか。範囲の狭い中(関西出身者)でやっているし、どこまでその子たちを伸ばせるか。なかなか太刀打ちできないだろうとは思う。一年一年が勝負」。学校関係者にあいさつを終えるとすぐに練習をスタートさせた。