【夏の甲子園】仙台育英 「情熱大陸」効果で3回戦へ

2019年08月15日 16時30分

3回戦進出を決めた仙台育英ナイン。手前は須江監督

 第101回全国高校野球選手権大会(甲子園)の第9日(14日)、第1試合で仙台育英(宮城)が8―5で鳴門(徳島)を下し、3回戦に駒を進めた。初回に小濃(3年)の本塁打と猪股(3年)の2点適時二塁打など6長短打で4点を先制。1点差に迫られながらも後半に突き放し、鈴木(3年)、大栄(3年)、笹倉(1年)の継投で逃げ切った。須江監督は「後半は投手陣がよくつないでくれた。追い上げられても動揺はなかった。リードされなかったのは大きい」と話した。

 練習からプレーに対する共通認識を深めるため「ストライクカウント、アウトカウント、走者のケースを掛け合わせた288ケースの予行演習をしてきた」(須江監督)そうだが、一方で人間教育にも力を入れてきた。前任の佐々木監督はナインに「永遠の0」「STAND BY ME ドラえもん」などの映画を見せて野球をできる喜びや仲間の大切さを指導してきたが、昨年から就任した須江監督もTBS系のドキュメンタリー番組「情熱大陸」を見せて人間力を養っている。これまでDeNAの筒香、女子ソフトボールの二刀流・藤田倭らの回を観賞。中でもナインが最も心に残ったのは、行方不明者の捜索や地元の大分、被災地などで活動する尾畠春夫さんの回だった。

「人の命は地球より重い」と話す“スーパーボランティア”の姿にナインは「人としてあるべき姿を見た。人間のかがみだと思う」「自分を犠牲にして見返りを求めない。自分たちもチームのためにやったことが自分のためにもなる。こういう人になろう」「野球ができているのは当たり前のことじゃない。いろんな人のおかげでできている」と感動。メモを取りながら熱心に見たという。

 チームは毎年、地域の人や保護者を学校に招いて「感謝祭」を行うなど恩返しに努めている。甲子園で活躍し、地元・仙台の人たちを喜ばせたい。ナインの思いはひとつだ。