【夏の甲子園】佐賀北ナイン“がばい魔人”久保監督への思いかなわず

2019年08月07日 11時30分

敗れて引き揚げる久保監督(右)ら佐賀北ナイン

 第101回全国高校野球選手権大会が6日、甲子園で開幕。九州対決で神村学園(鹿児島)に敗れた佐賀北(佐賀)は先発の川崎(3年)が初回からつかまり、2回までに5失点。中盤に5番江藤(2年)の適時打などで2点を返したが、序盤の失点が最後まで重くのしかかった。2007年には同校エースとして“がばい旋風”を巻き起こし、甲子園優勝投手にも輝いた久保貴大監督だが、指揮官としての甲子園1勝はかなわなかった。

 高校時代はその投げっぷりから“がばい魔人”の愛称で親しまれた久保監督。選手によると指導者としての素顔は超がつくほどの口下手だという。ある選手は「監督は練習中、助詞を一切使わずに単語だけで話すんです。『それ、ダメ』とか『これ、やれ』とか、ミスした選手には『無理!』とか『(グラウンドから)出ろ!』とか。褒めるときも『オマエが打つと、オレ、うれしい』みたいな感じで、不器用だけど自分たちのことを一番に考えてくれてるんだなと感じました」と語る。

 就任からわずか2年目で甲子園の切符をつかんだ今夏も、ベンチでは終始緊張しっぱなし。別のナインも「佐賀大会からベンチでは全然動かずに宙の一点を見つめてジッとしてたり、何度も大きく深呼吸したりしていた。選手時代に優勝してるとはいえ、監督としては初めての甲子園。重圧もすごかったと思います」と指揮官を思いやる。

 どこか頼りなさも感じつつ「そんな監督だからこそ、甲子園で1勝を」との思いで臨んだ佐賀北ナイン。試合後、下級生の一人は「来年も必ず監督を連れて戻ってきます」と前を向いた。口下手青年監督と佐賀北野球部は、またひとつ成長して聖地へ帰ってこれるか。