大船渡・佐々木の“省エネ投球”をスカウトは評価「変化球の精度良くなった」

2019年05月03日 16時21分

貫録を見せつけた佐々木

 みちのくの163キロ右腕・佐々木朗希投手(大船渡3年)が3日、春季岩手県大会沿岸南地区予選準決勝(平田運動公園野球場)の住田戦に登板。3回打者10人に39球を投げた令和初登板は1安打無失点4奪三振と貫禄を見せつけた。ストレートの最速は140キロ。試合は「4番・佐々木」の2安打2打点の活躍もあり17―2で大船渡がコールド勝ちを収め県大会進出を決めた。

 この日の佐々木は夏の最大目標「甲子園出場」に向け岩手県大会を見据えた球速控えめ、変化球主体の省エネ投球。全39球中ストレートの割合は44%の17球だった。本人が「(力の加減は)4、5割」というように部員わずか9人の住田に対し、初球135キロのストレートで滑り出した高校歴代最速の怪腕は初回をチェンジアップ、カーブ、カーブという変化球を決め球に三振、三振、中飛と14球で三者凡退の危なげない立ち上がり。

 2回もわずか11球で3人斬り。3回、先頭打者には浮いたチェンジアップを初安打(左前打)されたものの後続を断ち、その裏自らの2点適時打などもあり6得点。この時点で14―0の試合展開だったこともあり、余裕を持って2番手にバトンタッチした。

 試合後、佐々木は「まずは(チームとして)勝つことができてよかった。コントロールを意識しながら、変化球も試しながら投げました。配球だったり、緩急だったり今までの自分になかった引き出しを作れたかなと思う。四球がなかったことが一番よかった。これからもそういうコントロールを意識した、テンポのいい投球を続けていきたい」と、この日の投球を振り返った。

 国保陽平監督は「ケガなく終われてよかった。(4月中旬に)骨密度の検査をしましたが、骨も靭帯も関節も含めて、まだ大人の体になっていない。球速に対する期待はありますが、そのスピードに耐えられる体ではない。代表合宿では周りの選手のレベルが高いこともあって(163キロが)出てしまった」とこの日の“ローギア投球”を説明。成長過程にある体に今後も余計な負荷をかけ過ぎないよう細心の注意を払いながら“スピード制限”していく方針に言及した。

 それでもネット裏に集結した日米スカウトはパワーピッチングをあえて封印し、変化球主体スタイルでも相手を寄せ付けなかったこの日の投球に一定の評価。ソフトバンク・作山スカウトチーフ補佐は「すごいのは分かっている。今日は変化球の精度がよくなっていた。いろいろ試しながら投げているのは分かった。こちらはそれ以外のところを見ている。ちょっと抑えながらでも0点に抑えるのはすごいなと思いますし、余裕があるなと思った」とニュースタイルを評価していた。