【センバツ】春夏連覇を目指す広陵 鋼のメンタル作る「地獄のパーティー」

2019年03月27日 16時30分

最後の打者を一直に仕留め、ジャンプして喜ぶ河野

【ズームアップ甲子園】第91回選抜高校野球大会は26日、1回戦3試合が行われ、強豪校対決となった第2試合で、広陵(広島)が2―0で八戸学院光星(青森)を下した。エース河野(3年)が自己最速の150キロをマークするなど3安打完封と好投。打線は5回に9番藤井(3年)の左前適時打で均衡を破り、中富(3年)にも二塁強襲の適時打が生まれてエースを援護した。

「日本一」を合言葉に春夏連覇を目指す今年の広陵は、大舞台でも動じないメンタルの強さが売りだ。ストイックな環境で野球と向き合う古き良き伝統は健在で、部員88人全員が寮生活。携帯電話も漫画も禁止。外出は3か月に1回など同世代の若者たちとはかけ離れた日々を過ごしており、ナインは「世の中との日々の接点は、新聞だけです」と口を揃える。

 そんな寮生活で、さらに精神面が鍛えられる“イベント”があるという。月イチ開催される「誕生パーティー」だ。本来は互いの誕生日を祝い合うことで部員の絆を深める行事だが、近年は“地獄のパーティー”と化しているという。ナインの1人が明かす。

「1か月前に次の誕生パーティーで余興を披露するメンバーを厳正に抽選します。選ばれたメンバーは1か月かけてネタを用意するのですが、しょうもないと平気でヤジが飛びます」

 競い合うようにハードルが上がっていくのに加え、ネタ作りの難しさもある。情報が遮断された生活を送っているため、流行を取り入れることもできず「基本は僕らにしか分からないローカルネタや、身近な人の形態模写などで笑いを取るしかない。スベると地獄ですし、冷め切ったあの空気は耐えられない。ある意味、あそこが“大舞台”ですよね。おのずとメンタルは鍛えられてます」(あるナイン)。寮生活での“絶対にすべらない戦い”が、広陵ナインをたくましくしているのかもしれない。