センバツ開幕 智弁和歌山の元阪神・中谷仁監督の信条

2019年03月23日 14時00分

中谷監督の手腕に注目だ

 第91回選抜高校野球大会(23日から12日間=甲子園球場)で注目の新監督となるのが、V候補の智弁和歌山(和歌山)を率いる元阪神の中谷仁監督(39)。第6日第1試合で熊本西(熊本)と対戦するが、勝利を届けたいのは甲子園通算3度の優勝と歴代最多の68勝を誇る名将・高嶋仁前監督(72=現名誉監督)だ。恩師から重いバトンを引き継いだ新指揮官の思いは…。

 ――高嶋前監督からチームを任された思いは

 中谷監督 考えを引き継ぐ気持ちは強いですし、周りにそれを聞かれるたびに偉大な監督から受け継いだんだな、と実感します。身が引き締まる思い。長く野球部が続いていく中で2代目として環境だったりを残したい。狭間というか、次に大監督が生まれるまで僕が間を取り持って…。

 ――狭間?

 中谷監督 いやいや、高嶋先生の後というのはどうしても比較されるので。普通に大学出て教員からの監督だとプレッシャーがきついと思うので、それを引き受けるのが僕の役目だと思ってますので(笑い)。

 ――前監督からずっとやってくれと言われているのでは

 中谷監督 そうは言っていただいていますけど…。プロとして名前を残すこともできなかったのでその分、母校のためにと思って働いていく。僕がどうこうというより、これまで高嶋先生がつくってきた愛されるチームを継続するんだ、という使命感は持ってます。

 ――伝統の打撃も健在 中谷監督 もちろん智弁和歌山の特徴ですからね。でもいい投手がいれば守りのチームになるし、そうでなければ打ち勝つ編成になる。その時その時に応じて縁がある選手たちとのチームづくりになると思います。

 ――選抜では昨夏の経験者も多い。近畿大会では宿敵の大阪桐蔭も撃破した

 中谷監督 勢いが出やすいチームではあるんですけど、一転して明石商戦(準決勝)のような一方的に何もできない試合(0―12でコールド負け)もある。僕の若さでもあるし、高校生だし、ワンプレーで状況が変わることを理解して準備しないといけない。

 ――信条としていることは

 中谷監督 野球を通して人間力を学ばないといけない。甲子園出場の成功体験で終わるのではなく、プロでも社会人でもどのステージに進んでもその先の組織の中で必要とされる人間になってほしいということ。それが一番の目標ですね。

 ――元虎戦士の指導は説得力があるのでは

 中谷監督 そこ(プロ)を目指してる選手はそういうことを聞いてくる。知っている世界のことを話すと説得力はあると思う。いい成績を残している選手というのは人としても一流ですよ。僕が出会ってきた選手はそうだった。僕も高嶋先生にそう教わってきた。大会では解説に来られるらしいので何とか喜ばせたいですね。