第91回選抜高校野球大会(23日から12日間、甲子園球場)の組み合わせ抽選会が15日、大阪市内で行われ、別表の通りに決定した。初出場8校を含む全32代表の頂点を決める群雄割拠の戦いがスタートするが、紫紺の優勝旗を手にするのはどこか。優勝の行方を占った。

 常連校、古豪、初出場と多彩な学校が揃う中、優勝候補の本命は大会屈指の好投手、奥川(3年)を擁する星稜(石川)だ。最速150キロの速球とスライダー、フォーク、チェンジアップを操り、全球種が超高校級。昨年の春、夏に続いて自身3度目の聖地マウンドで無敵の投球を見せつける。奥川のみならず、昨秋の神宮大会決勝に先発した荻原(2年)、大型右腕の寺西(2年)、左腕の寺沢(3年)ら好投手がズラリ。打線も2年生4番の内山を中心に奥川、福本(3年)ら集中打と機動力を誇り、頂点を狙える戦力が揃っている。

 対抗は伝統の強打健在の智弁和歌山(和歌山)だ。黒川、東妻、根来(いずれも3年)とプロ注目のタレントが並ぶクリーンアップは破壊力抜群。下位打線も切れ目がなく、勢いに乗ると手がつけられない。投手陣も2年生左腕の池田泰が急成長し、右腕の池田陽(3年)との継投策が強み。中谷新監督のもと、昨秋の近畿大会で宿敵・大阪桐蔭を撃破した。一気に日本一に上り詰めたい。

 神宮大会を制した初出場の札幌大谷(北海道)の実力も本物だ。初戦で強豪の龍谷大平安(京都)を下し、星稜との決勝では本格派右腕の西原(3年)が1安打1失点完投。安定感抜群の右サイドスローの太田(3年)、196センチ左腕の阿部(2年)ら投手層は厚い。

 東北勢では昨夏の経験者が多く残る八戸学院光星(青森)が実力上位。武岡、近藤、下山(いずれも3年)ら充実した戦力を整え、名将・仲井監督のもと悲願の初Vも夢ではない。

 他にも153キロ左腕の“ドクターK”及川(3年)を擁する横浜(神奈川)、昨年準Vで小深田(2年)、井上(3年)と強打が自慢の履正社(大阪)、144キロの速球と高校通算39本塁打の“二刀流”石川(3年)擁する東邦(愛知)も上位進出の可能性は十分。九州勢では初出場の筑陽学園(福岡)が驚異的な粘りと爆発力を兼ね備え、大会の主役の座を狙っている。