今年はスモールベースボールのDeNA 選手の足以上に冴える永池三塁コーチの腕

2018年05月02日 11時00分

戦況を見守る(左)から永池コーチ、青山ヘッド、ラミレス監督

【赤坂英一 赤ペン】DeNAファン以外は知らないだろうが、ラミレス監督は常々「今年はスモールベースボールをやる」と公言している。昨季はチーム盗塁数39、同犠打数84といずれもリーグ最低だった。そこで「得点効率を上げ、優勝するには犠打、盗塁ともに100以上させる必要がある」と言いだしたのだ。

 盗塁に関しては「梶谷が20以上、桑原が20、大和が10~15」などと、走れる選手に具体的な目標数値を設定。中でも梶谷への期待は大きいようで「昨季は一度も梶谷にバントのサインを出さなかったが、今年は必要とあれば彼にもどんどんバントさせるよ」とラミレス監督は言った。

 これに対し、当の梶谷は「盗塁や一つでも先の塁を取ることが大事、というのは、去年も今年も一緒ですよ。ぼく自身がやることは変わらない」と発言。昨季は21盗塁をマークしているだけに、走ることなら任せておけと言わんばかり。ただし、バントに関しては「練習するしかないです。正直、得意ではないですから」と本音ものぞかせた。

 そうした中、走る意識をチームに浸透させようと努めているのが、今年二軍から一軍に昇格した永池内野守備走塁コーチだ。あまり目立たないが、三塁コーチとして走者へのゴー、ストップの指示が非常に的確で、序盤の首位浮上に貢献した。

 特に4月11日、東京ドームでの巨人戦、8回にセットアッパー澤村を攻略、一挙4点を奪った場面では、選手の足以上に永池コーチの“腕”の指示が冴え渡っていた。

「巨人戦ではセカンドの吉川尚、ショートの坂本のどちらがカットに入るかで指示が変わります。坂本に比べると、吉川尚はいまひとつ送球が弱いんですね。だから、坂本が中継に入ったら走者を止めるところでも、吉川尚だったら思い切って腕を回すこともあります」

 また「東京ドームの人工芝は今年、去年よりも打球がバウンドしなくなりました。これもゴー、ストップを判断するポイントの一つ」だそうだ。

 今年はスタメン1番に抜てきされたドラフト2位の神里、代走要員からスタートした同7位の宮本ら俊足の新人も増えた。「走れる選手が揃っているんだから、どんどん足を使って攻めないと」と永池コーチは言う。

 DeNAの野球、筒香の本塁打だけが見どころではない、ということか。

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