東都大学野球連盟前事務局長・白鳥正志「うなずき」の意味

2018年04月22日 11時00分

【越智正典「ネット裏」】今年の3月31日、気持ちばかりの花を添えるようにして東都大学野球連盟事務局長を辞して、去って行った名事務局長白鳥正志は、先年60歳の定年を迎えた時、連盟からふつう定年延長は1年ずつであるのに、5年延長を役員会で可決された。そういう男である。

 退職した白鳥は、まるでコンロンへ行くような想いで関西へ向かったが、ちょうどセンバツ最中、教え子たちが“先生ようこそ、難しい問題が多くて是非教えて下さい”。白鳥は駒沢大卒業後、駒大高校監督を務めたことがあるのだが、彼らにたくさんの迷惑をかけてはいけないと、出直すことにした。

 すると、静岡県修善寺の県とんかつコンクールメダル店土屋伸司、中央大、東都審判が迎えた。

 神宮球場でグラウンドキーパーの修業をして父伸司のあとを継いでいる土屋舟(しゅう)。伸司・舟は大きな心を学ぼうとしている。

 伸司は、アタマがいい。去年中央大の野球部OB会は、見ているだけでも楽しかった。会はゴルフの班とサイクリングの班に分かれたのである。土屋伸司は本当はサイクリング班に入りたかったようだが、恩師中央大野球部監督宮井勝成がゴルフが大好きなのでまっ先に手を挙げてこの班に入った。サイクリング班は実は土屋のアイデアだった。ウケた。

 今は練馬区立野町の公園になっているが往時の野球部のグラウンド。黒ポカ土のニオイが心にしみる。昔千円札を二枚送ってくれたオフクロにハガキを出した郵便局は、当時のままである。焼き芋をご馳走してくれた農家にも挨拶に行けた。

 こんな話をしたのも他でもない。今度全日本の監督を亜細亜大監督生田勉が務めることになったのだが、実は前任の全日本監督善波達也(明治大監督)が白鳥に「任期が長くなりました。母校明治大をこれ以上放っておく訳にはいきません。わかってください」。白鳥は心から善波にうなずいた。生田は中央大のサイクリングのような思いであっていい。

 ネット裏からも批判があるが、連盟各大学の“偉いさん”部長先生ももっと勉強をしても良い。 =敬称略=(スポーツジャーナリスト)