独立リーグで奮闘する男・村田 坂本、長野らの気遣いに感謝

2018年04月18日 11時00分

独立リーグで奮闘する村田

【男・村田の栃木便り(1)】男・村田が本紙連載に初登場だ。昨季限りで巨人を自由契約となった村田修一内野手(37)がBCリーグ・栃木で奮闘している。現在は愛する家族のもとを離れ、独立リーグでプレーしながらNPB球団からのオファーを待つ。16日時点で4試合に出場して11打数2安打。打率1割8分2厘、0本塁打、3打点、5四死球だ。これまでとはまったく異なる境遇となった背番号25の目には今、何が見えているのか。自身の言葉で新天地での日々をつづる。

 はじめまして、栃木ゴールデンブレーブスの村田修一です。縁あって3月から独立リーグで野球をやらせてもらうことになりました。新しい環境に早く慣れないとと思っていますが、生活はガラッと変わりました。

 自分のことから言えば、人生で初めての一人暮らしを始めました。何でも一人でやらないといけないので、なかなか大変ですね…。朝はゴミを出したりもしますし、練習や試合の前日には自分でユニホームとかアンダーシャツだったり、忘れ物がないように自分で確認しないといけない。ご飯も何を食べるかを考えるところから始まって、米を炊いて皿洗いもして…。もともと料理はまったくしなかったですし、今までのように野球だけやっていればいいという感じではなくなりました。嫁さん(絵美夫人)に任せっきりだったので、改めてサポートしてくれていたありがたみを感じます。

 野球をする環境もまったく違います。例えば打撃練習をするにしても専門の打撃投手は少なく、ティー上げも自分たちでやっています。球拾いも自分たちでやりますし、みんなの体をケアしてくれるトレーナーさんはチームに一人。コンディションを保つのはこれまで以上に難しくなります。ただ、考えてみたら学生時代には当たり前にやっていたこと。NPBで15年間野球をやるうちに、恵まれた環境でやらせてもらったことを忘れてしまっていたのかもしれないですね。

 そしてみんなが苦労しているのが、野球道具やボールとかの消耗品のこと。真新しい真っ白な球を使えるのは試合の時だけですし、バッティンググラブが破れてボロボロになっても使い続けている若い子もいます。NPBだったら破れたら捨てちゃいますし、伸びたら使わないということは多々ありました。球場でご飯を食べるにも当たり前のようにあった選手サロンはなく、コンビニで買ってくる場合もありますし、配られた食券を球場周辺の出店で交換することもあります。

 そんな状況に、ジャイアンツの選手たちも協力してくれています。手袋とか靴下とか、使わなくなったいろいろなものを頂いています。勇人(坂本)とかチョーさん(長野)、阿部さん、亀井とか俊哉(杉内)も送ってくれました。チョーさんも「またいろいろ集まったら、定期的に送らせていただきます」と言ってくれたので、本当にありがたい限りです。もっと道具やサポートしてくれる人に感謝しながら野球をしないといけないと改めて気づかされました。

 こういう環境の中に真剣に野球に取り組み、NPBを目指す子たちがいます。自分も実際に来てみないと分からない世界でしたが、向上心を持っている子が多いので僕もやりがいもあります。コーチの肩書はないですけど、教えていても楽しい。最初に「積極的に話しにきて」と言ったからか、ビビらず普通にきてくれますよ。野手だけでなく投手も「どういう意識で打席に入っているんですか?」とか「どう投げたらプロで通用しますか?」とかね。僕は打者目線でしか話をできませんが、教えた子がヒットを打って喜んでいる姿や、必死に1点を取りにいく姿を見ていると…。やっぱり野球っていいな、と思います。たとえ僕がNPBに帰れなくても、誰かにオファーがあったり、ドラフトにかかったら、たぶん心の底から「おめでとう!」と言えるでしょう。

 僕がNPBに帰る、帰らない、という話ではありません。今は栃木に来て野球をやらせてもらっていますし、ファンもいろいろなところから応援に来てくれます。やっぱり打撃でも守備でもいいところを数多く見せたい。本拠地開幕戦(8日)は、球団の人に「見たこともない数のファンが来てくれた」と聞きました(球団史上最多4162人を動員)。それはブレーブスに期待してもらっているからだと思うし、地域に貢献しているからこそ、あれだけ集まってくれる。地域が応援してくれているので、僕は地域のために盛り上がる野球をしたい。それが今の目標です。(随時掲載)