大谷4割2分9厘・2本塁打・5打点でもスランプを想定

2018年04月07日 12時00分

ナインが見守る中、打撃練習する大谷

【カリフォルニア州アナハイム6日(日本時間7日)発】エンゼルス・大谷翔平投手(23)が「打者」として次にくるだろうスランプを予測し、対応に備えている。大谷はこの日の本拠地アスレチックス戦に「8番・DH」でスタメンに名を連ねた。インディアンスとの本拠地開幕3連戦でサイ・ヤング賞右腕・クルバーから価値ある2号同点2ランを放つなど出場2試合で9打数5安打、2本塁打、5打点の大暴れ。デビュー1週間は打率4割2分9厘、先発投手としても1勝(6回3失点)を挙げ米メディアが「大谷ウイーク」と名付ける絵に描いたような二刀流お披露目となった。

 しかし、大谷は浮かれていない。本拠地初打席で名刺代わりの1号3ランを放つなど猛打賞デビューをした3日(同4日)の試合後、開幕直前に変えたノーステップ打法についてこう言及した。

「振れているうちはいいですけど、いろんなピッチャーが出てきて自分のスイングができない時にどう超えていくのかというのがすごく大事。それがいい方向に転ばなくなってきた時に継続していくのか、また(フォームを)変えなきゃいけないのか。それは自分次第なので、その準備をしっかりしたいと思う」

 大谷は現在の打法について「長くボールを見れている」とメリットを語った上で「見た目は大きく変わっていますけど多少動きを省いただけ。バッティングのスタイルは大きく変わっていないですし、継続して取り組んでいるところの方が大きい」とノーステップ打法は開幕に合わせるための“緊急工事”であったことを示唆。次の壁を予測し備えているという。

 では、ほとんど右足をステップしない今の打法のデメリットとはなにか。本紙評論家・大友進氏は「大谷君の今回の変化は早く準備をして自分の間合いではないけど、自分のポイントで打つための工夫。投球テンポの速い外国人投手の真っすぐに対応するための措置」とした上で大谷の言葉をこうかみ砕いた。

 大友氏は「あまり早く右足が地面に着地してしまうために“ベタ足状態”になって、動作が一瞬止まってしまうため実は内角球や変化球に対応しづらい。真ん中から外のムービングボールには対応しやすい一方で今後予想される厳しい内角攻めや未知の変則モーション投手にどう対応していくのか。もともと打つポイントの近い大谷君が内角球に詰まるのが嫌でポイントを前にし出すと今度は体の開きが早くなって今見えている外が見えなくなる。詰まることを恐れずそれを自信を持ってやり通せるか」と指摘する。

 そんなウイークポイントをつかれ再び試練が訪れるだろうが、大谷の修正能力は抜群。

 大友氏も「本人はピッチャーでもあるわけだから、今のフォームの穴を投手目線から分析して分かっている。その感性はずば抜けている。あんな短期間で打撃フォームを改造して結果を出したんだから次のスランプもなんとかすると思う」と太鼓判を押す。何より危機察知能力と“セルフコーチング能力”が、大谷がメジャーで生き抜く最大の武器となりそうだ。