デーブと激論3時間「9割真実」「オヤジを“日本一”にしたい」

2013年02月11日 11時00分

 楽天・大久保博元二軍監督(46)が、本紙記者にまさかの“和解要求”だ。昨季、球団内で数々の騒動を巻き起こしたデーブが事の一部始終を独占追跡し続けた本紙をついに呼び出し。キャンプの行われている沖縄・久米島で、一連の騒動の決着を求めたのだ。これに対し、本紙記者も負けじと“応戦”。同時に二軍監督としてのビジョンや、秘めたる思いも聞き出した。ガチンコ対決「デーブVS本紙記者」を紙上中継でお届けする――。

 まさに青天の霹靂(へきれき)だった。沖縄・久米島で行われている楽天の一軍キャンプを取材中の本紙記者に、関係者を通じてデーブからこんな連絡が入った。

「一度、2人で飯を食って話をしよう」

 昨季、一軍打撃コーチだったデーブの言動により、球団内で巻き起こった数々の騒動を本紙は独占リポートしてきた。球団関係者によれば「デーブは記事の真偽を問われると『あんなのデタラメですよ』と言ってまわっていた」というが、ついに決着をつけるため“直接対決”を申し出てきたのだ。

 本紙としては望むところ。答えはもちろん「OK」だ。某日、記者はデーブが指定した久米島の居酒屋で待つこと約20分。デーブはスポーツウエア姿で現れた。個室など一切ない店。ファンも多く食事しているなか、座敷で記者と対峙したデーブはオリオンビールが届く前にこう切り出した。

 大久保二軍監督:東スポはよく取材しているよ。BP(打撃投手)の話なんて、書いてあるコメントはたしかに言った通りだもん。9割真実だね。なんで9割かっていうと、オレの発言が意図したニュアンスで書かれていないからなんだよ。

 デーブの言う「BPの話」とは、打撃投手を集合させ行ったミーティングの席で「オレはNPBの打撃投手がほしい」「おまえらがそれだけの給料なのは、その程度の球しか投げないから」「おまえらなんかいつでもクビにできる」と吐き捨てたという出来事。そのほかにも、関係者たちが怒り心頭となった事件は多くあったが、それらをデーブは事実と認めた。

 発言者のニュアンスが違うとはいえ、デーブに言われた側が不快感を持ったのは事実。こんな状況になってしまったことをどう考えるのか。この点を問いただすと、デーブは間髪を入れずこう答えた。

 大久保二軍監督:想定内だね。組織がうまくいくにはトップがいて、その下が嫌われ役にならないと。オレはあんな素晴らしいオヤジ(星野監督)を男にしたいんだよ。だから、嫌われ役だって何でもやる。オレが選手にボロクソ言って「デーブあの野郎!」でいいと思うんだよ。そういう方法でもチームが団結してくれればいいかなって。

 これまでのすべての言動は“デーブ流”だったというわけか…。とはいえ、選手、関係者から反感を買った上で二軍監督として迎えた今季はどうしていくつもりなのか。

 大久保二軍監督:何事も決定するときは二軍スタッフみんなで相談しようと思っている。西武の時(一軍、二軍打撃コーチ時代)は一人でやりすぎた。誰にも相談しなかったオレも甘かったし、反省した。だから、コーチが選手をしかるにしても「オレにまず相談してくれ」と言ってあるよ。アーリーワークも、今はフリー打撃だけじゃなくて、やりたいことをやらせている。守備でもOK。進化版という感じだね。これもみんなに相談して決めたよ。

 約3時間が経過したころ、すっかり“出来上がった”デーブはこんな夢も語った。

 大久保二軍監督:さっきも言ったけど、オレはオヤジを“日本一のオヤジ”にしたいんだよ。それで、オレは自分には子分の立場が似合っていると思っているわけ。だから“日本一の子分”を目指すよ。

 互いにひと通り意見をぶつけ合い酒席はお開きとなった。デーブ本人に悪気はなかったようだが、よかれと思って起こした行動や、物の言い回しが世間一般の常識とはかけ離れ、反感を買ってしまっているのが現実だ。今季は周囲とどう接していくのか。“不器用な男”の動向を今後も見守ることにしよう。