渡辺主筆も援護射撃 巨人・高橋由伸監督に「長期政権」の目

2018年03月27日 16時30分

 長期政権は実現するのか――。巨人・高橋由伸監督(42)が26日、都内のホテルで開かれた財界人による巨人後援会「燦燦会」総会に出席し、開幕オーダーをサプライズ発表。併せて30日からの開幕カード・阪神戦(東京ドーム)の先発投手3人も明かした。そんな指揮官を、親会社トップの渡辺恒雄氏(読売新聞グループ本社・代表取締役主筆=91)も援護射撃。契約問題について注目発言を放った。

 毎年恒例の「燦燦会」で、由伸監督が異例の行動に出た。マイクを握るなり「開幕は皆さんご存じかと思いますが、菅野です。2戦目は田口です。3戦目は野上です」と開幕カードの先発投手ローテを公言すると、続けて「開幕のオーダーも発表したいと思います」と宣言したのだ。

「1番中堅・陽岱鋼、2番二塁・吉川尚、3番遊撃・坂本勇、4番左翼・ゲレーロ、5番三塁・マギー、6番一塁・岡本、7番右翼・長野、8番捕手・小林、そして9番投手・菅野です」。情報管理を徹底する指揮官が、手の内をこうも明かすのは極めて珍しい。ただこの日、開幕オーダー発表を超えるサプライズは渡辺氏の発言だった。

 親会社を代表してあいさつした渡辺氏は、ゲレーロらオープン戦好調の選手の名前を次々に紹介しながら「去年いなかった人で今年明らかに活躍してくれる人がここにいる。惨敗した理由は全てクリアした」と巻き返しに自信を見せた。さらに、かつて確執があった上原についても「人気の恐ろしさを知った。オープン戦に4万6000人以上。上原効果もあった」と復帰を歓迎した。

 そして球団内に驚きが広がったのは、渡辺氏が由伸監督の契約問題にまで言及したこと。「高橋監督も1、2年目はちょっとうまくいかなかったけど、別の要因があった。長嶋さんは15年監督をやった。そのうち何回か優勝して、巨人の長嶋、日本の長嶋、世界の長嶋になったが、高橋君はまだ若い。たった2年しかやっていない」とフォロー。有力後援者を前に「今年から勝ち始めて、10連勝、優勝10回ぐらいやって、長嶋さんの記録を塗り替えてくれると期待している」と述べ、長期政権への期待を初めて示したのだ。

 終身名誉監督の長嶋氏は、監督在任15年で5度のリーグ優勝、2度の日本一に輝いた。一方の由伸監督は契約最終年とはいえ、今季が3年目。穏やかな口調で「まだ若い」と評した渡辺氏の口ぶりからは、青年指揮官への高い評価がうかがえた。

 チームとして4年連続でペナントを逃す事態となれば、由伸監督の進退問題が浮上するのは避けられないだろう。それでも、開幕前から監督の契約というナーバスな話題に球団の実質的トップが触れた意味は大きい。読売関係者は「本社の幹部陣は監督の若手育成にかける姿勢と、最近の積極的な登用を評価している。早々と続投を打ち出す可能性も十分ある」と話す。

 楽観はできないが、現時点で親会社の支持を得られていることは由伸監督としても心強いだろう。「選手全員が昨年の悔しさを胸に、実績のある選手たちがチームを引っ張り、若い選手たちがチームを活性化させ、躍動的な試合を一試合でも多く皆さまにお見せできるように精一杯頑張っていきたいと思います」。勝負の3年目、果たしてその先はあるか。