由伸監督も認めた!上原“異次元の存在感”

2018年03月26日 16時30分

東京ドームの空気を変えた上原

 巨人は25日、楽天とのオープン戦(東京ドーム)に4―3で逆転勝ちし、5年ぶりの「オープン戦優勝」を飾った。岡本や吉川尚らヤングGが開幕スタメンを確実とし、実り多き春となったが、その中でも絶大な存在感を放ったのが10年ぶりに古巣復帰した上原浩治投手(42)だ。球場の空気をガラリと変えるだけでなく、先発投手陣にも別の“効果”を与えている。

 Gナインが充実の表情でオープン戦を締めくくった。0―2で迎えた7回、楽天2番手・宋を捉えて二死満塁から岡本の中前2点適時打で同点。相手のミスも絡んでなおも二、三塁から、長野が右中間フェンス直撃の適時二塁打で2点を勝ち越し、その後をマシソン、カミネロの継投で振り切った。昨年のオープン戦は最下位に沈んだが、今年は1位で全日程を終了。調整段階の実戦とあって由伸監督は「素直に評価できる部分とできない部分がある」としたが「勝ったという事実は良かった」と振り返った。

 キャンプから目立ったのは待望の若手の奮起。全17試合に先発出場した岡本は4本塁打を放ち、オープン戦トップの15打点をマーク。阿部との一塁レギュラー争いを制せば、16年ドラ1位・吉川尚も打率2割9分6厘で出塁率も3割2分1厘。広い守備範囲に加えて4盗塁と猛アピールを続け、開幕戦の二塁スタメンの座も手中にした。

 ただ、そうした若手の猛アピールをしのぐ異次元の存在感を示したのが上原だった。一軍初登板となった20日の日本ハム戦では上原の登場に、2006年の実数発表以降最多となる4万660人の観客が総立ちとなり、地鳴りのような「上原コール」。この日も劣勢の7回に登板すると大歓声に包まれ、それまでの停滞ムードが一変。上原がテンポよく3人を9球で片付け、味方の逆転劇を呼び込んだ。由伸監督も「テンポもそうですけど、球場の雰囲気が変わるという部分では上原の存在感というものは特別なものがあるかもしれない」と舌を巻いた。

 エース菅野も「上原さんがマウンドに立つだけで、あれだけの歓声が起きればチームの雰囲気も変わる」と語っていたが、上原の加入効果はそれだけにとどまらない。

「投手陣の中には『シーズンに入って、毎度でなければ上原さんに勝ち星を消されたとしても仕方ないと割り切れる』という選手までいる。もちろん勝利数は球団の評価や年俸にも関わる話。他の投手では考えられないが、それだけ(上原の)存在が大きいということ。先発投手は一度負けると次の登板まで1週間引きずるけど、開き直りの効果も出てくるのでは」(チームスタッフ)

 当の上原は日本の公式球やマウンドに適応するため“突貫工事”で02年の投球フォームに戻し「これだという感触はありました。一年が始まるのでいい形で入れれば」と力を込めた。若手が芽吹き、ベテラン右腕が計り知れない波及効果をもたらす。4年ぶりのV奪回へ、ロケットスタートは切れるか――。