他球団スカウトがエンゼルス・大谷の活躍を願う理由

2018年03月26日 16時30分

ベンチでタイミングを合わせる大谷

【カリフォルニア州アナハイム25日(日本時間26日)発】メジャーへの適応に苦戦するエンゼルスの大谷翔平投手(23)に対して、意外なところからエールが送られている。声の主は日本ハム時代の二刀流右腕を調査してきた他球団のスカウトだ。

 エンゼルスと同じア・リーグに所属する球団のスカウトがこう漏らす。「彼がある程度活躍してくれないことには我々が球団に提出してきたスカウティングリポートの信ぴょう性が疑われてしまう。だから、今は敵でも彼の一日も早いメジャーへの適応を応援しているんだ」

 それもそうだ。大谷の潜在能力の高さは誰もが認めるところで、追いかけてきたスカウトたちは最高の評価を各所属球団に報告した。大谷が活躍してくれないことには“虚偽報告”をしていたことになってしまうというわけだ。

 キャンプは24日で終了し、大谷は打者として28打数3安打で打率1割7厘、9三振、投手としても実戦5試合で計13イニングを投げて19失点と新たな環境へのアジャストに苦しんだ。それでも前出のスカウトは、打者に関して「タイミングさえつかめれば心配いらない」と言う。

 ただ、投手・大谷となると話は別。「(滑る)ボール以上にマウンドのスロープ(急傾斜)に苦戦しているようだ」と指摘した上で「日本のなだらかな傾斜と違い、プレートからいきなり直線的に下るマウンドに体重移動のバランスがうまく取れていない。その影響で体の開きが早くなって、ストレートが右打者のインハイに抜ける。それを抑えようとして今度は外角低めに引っ掛ける。投球の基本であるストレートのリリースポイントが安定しないことが今は一番のトラブル」と分析する。

 29日(同30日)の敵地でのアスレチックスとの開幕戦まで残り4日。大谷の活躍を願っているのは、何も所属球団のエンゼルスだけではない。