大谷 サイ・ヤング賞右腕にバット折られた

2018年03月15日 11時30分

5回、クルーバー(左)にバットをへし折られて二飛に倒れた大谷

【アリゾナ州グッドイヤー14日(日本時間15日)発】エンゼルス・大谷翔平投手(23)が敵地でのインディアンス戦に7番・DHで先発出場し、死球、二飛、三振の2打数無安打に終わった。これでオープン戦は20打数2安打で打率は1割ジャスト。相手投手とタイミングを合わせるのに四苦八苦するなか、徹底した内角攻めで完全に封じ込められた。

 相手先発はメジャー通算76勝(48敗)、昨季18勝4敗で2014年以来2度目のサイ・ヤング賞に輝いた右腕クルバー。3回先頭で第1打席を迎えた大谷は徹底して内角を攻められた。初球からツーシームでのけぞらされ、カットボールとスライダーで連続空振り。4球目は高めに外れ、5球目も内角低めにスライダーを投げ込まれた。ボールが指に引っかかり右足甲への死球となったが、明確な意図が感じられる配球だった。

 現在の打者・大谷は初対戦がほとんどの相手投手に、どうタイミングを合わせるかの矯正に取り組んでいる。一方で、打席数を重ねれば重ねるほどライバルチームには大谷のデータが蓄積されていく。ヒンスキー打撃コーチは「今日はクルバーのいい投球を見られた。慣れていくのはすごく大事」と前向きに捉えたが、相手は開幕2カード目、エンゼルスの本拠地開幕戦で激突するインディアンス。大谷を“眠ったまま”にしておく狙いがあったのは明白だ。

 5回の第2打席でも相手バッテリーの内角攻めは変わらない。2球目のカットボールに空振り、3球目の同じ球でバットを折られ、二飛に仕留められた。投手が11年に巨人でプレーした経験のあるトーレスに代わった8回の第3打席では内外角を使って揺さぶられ、カウント2―2からの5球目、内角への147キロのカットボールにバットは空を切った。

 ヒンスキー打撃コーチは打者・大谷の現状について「右足の上げ幅を少し小さくして内角に対応できるように下半身の使い方を模索しているところ」と言う。まだスプリングトレーニング期間中でもあり、打撃フォームにメスを入れて結果を求めるのではなく、できるだけ多くの投手と対戦して「自分らしく打てるようになるのが大事」とのスタンスを貫く方針だ。

 日本ハム時代の大谷はむしろ内角打ちを得意としていた。同僚ナインに「内角をさばく際の右腕の抜き方は天才的」と言わしめ、ライバル球団の攻略法も「内角を意識させた上で外角低めへの変化球勝負」が基本線だった。ただでさえ自分の打撃を確立するのに苦労している中でのインディアンスによる“1か所攻め”で、大谷の悩みは深まったかもしれない。