イチロー古巣マリナーズ入団会見で「すべて捧げる」「大谷との対戦必ず」

2018年03月08日 16時30分

ディポトGM(左)とともに背番号51のユニホームを手に笑顔のイチロー

【アリゾナ州ピオリア7日(日本時間8日)発=沢田敏典通信員、カルロス山崎通信員】マーリンズからFAになっていたイチロー外野手(44)は古巣マリナーズと正式契約し、キャンプ施設で記者会見を行った。米スポーツ専門局など米メディアによると1年契約で年俸75万ドル(約7950万円)で125万ドル(約1億3300万円)の出来高払いが付く。背番号は「51」に決まった。6季ぶりにシアトルに帰還したレジェンドは「今まで培ってきた全てをささげたい」と決意を表明。エンゼルスの大谷翔平投手(23)との対戦を熱望した。

 イチローは黒のスーツに細いネクタイを締めて少し固い表情で記者会見のテーブルについた。同席したディポトGM、サービス監督は笑顔。マーリンズ時代の弟子、ディー・ゴードン外野手(29)も傍らで見守った。

 ディポトGMが「マリナーズ史だけでなくメジャーの歴史でも最高の選手。説明する必要もないでしょう」とレジェンドを紹介。イチローは「シアトルのユニホームでプレーする機会をいただいたこと、2001年にメジャーリーグでプレーする時が決まった時とはまったく違う感情が生まれました。とてもハッピーです」とあいさつした。背番号「51」のユニホームをディポトGMとともに持ち、笑顔を見せた。

 違う感情とは何か。「メジャー1年目当時は、結果を残すために(チームの勝利優先がベースにはあったが)自分のことしか考えられなかった。(今も)僕自身のためにやりたいこともあります。ただ当時と違うのは今マリナーズが必要としていること、僕がそこに力になれるのであればもうなんでもやりたい。今まで培ってきたもの全てをチームにささげたい。そういう気持ちですね」と覚悟を語った。今オフのFA市場は歴史的に最も遅いといわれるほど動きが停滞。契約がなかなか決まらなかった心境をこう明かした。「いろいろなことを考えました。周りで心配してくれる声もたくさん聞いたんですけど、僕自身は泰然とした状態であったと思います。自分がプレーヤーとしても人間としても常にそうでありたいという状態、目指すべき状態ではあったので、そういう自分に出会えたことは非常にうれしかったです」

 これでエンゼルスの大谷翔平投手(23)との年齢21歳差の夢対決が実現する。大谷とは日本で何度か会っており、エンゼルスと契約したときにメッセージをやりとりしたという。

「翔平のプレーをまず見てみたい。誰が見ても世界一の才能といってもいいだろうとよく聞きますし、実際に見たことはないんですけど僕もそう思います。そんな選手と対戦することというのは醍醐味の一つだと思います。必ず実現させたいと思うし、できれば僕もピッチャーで対戦したいなと思います」とジョークを交え、対戦を熱望した。

 目標とする50歳まで現役にまた一歩近づいた。「みなさんよく50歳までという話をされることが多いと思いますけど、僕は最低50歳といつも言っているので、そこは誤解しないでほしいですね」と笑わせた。「シアトルのファンの方々に『お帰り』と心から言ってもらえるような自分でありたいなと。それができるかどうかは僕次第なので、日々励みたいと思います」と恩返しを誓った。

 マリナーズとの契約は腹斜筋を痛めて4~6週間離脱すると発表されたギャメルをはじめ、ハニガー、ヘレディアと外野手に故障者が続出したことを受けてのもので、当然レギュラーは約束されているわけではない。故障者復帰後に出場機会が激減する可能性もある。しかし、これまで多くの奇跡を見せてきたイチローだけに、メジャー18年目も期待が膨らむ。楽しみだ。

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