契約最終年の高橋由伸監督が語る「巨人蘇生策」

2018年03月09日 10時01分

本紙インタビューに応じる由伸監督

【巨人・高橋由伸監督インタビュー:前編】巨人は生まれ変わるのか。屈辱のBクラスからの巻き返しへ、チーム再建に燃える高橋由伸監督(42)が今年も本紙のインタビューに応じた。球団が若返り方針を掲げる一方、自身は今季が3年契約の最終年。難しいかじ取りを迫られる指揮官は、チームをどのようによみがえらせようとしているのか。全2回でお届けする。

 ――シーズン開幕まで1か月を切った。キャンプ前は「坂本以外はレギュラーはいない」と。それでもやはりマギー、ゲレーロは中心になる

 由伸監督:外国人はあえて名前を入れなかったけれど、マギーは去年、二塁も守ったし、遊撃以外には当てはまる。彼らをどこで使うことになるのかは一塁、二塁に誰が出てくるか、それによって変わりますね。

 ――一番のポイントは二塁。今年は吉川尚への期待がうかがえる

 由伸監督:彼本来の持っている力もあるし、僕らの評価もあります。ドラフト1位で獲った選手と、下位で獲った選手とでは、チャンスは同じとはいっても、やはり平等じゃないとも思う。期待値が高いから1位で獲ったんですからね。彼が入ってくれれば一番収まりがいいんではないか、というのはあります。ただこれは理想で、実際の競争とは別問題。今は(ドラフト5位の)田中俊太も意外といいなと思っていますよ。

 ――岡本の立場も気になる。村田が抜けたが、キャンプでは一塁中心に守備に就いていた

 由伸監督:守りは日々うまくなっているし、三塁が守れないわけではない。ただ彼は守備じゃない。打つことが一番の持ち味、魅力であり、今は課題。昨年は左翼で開幕したわけで、打ってさえくれれば、ポジションはこちらが考えます。

 ――岡本が期待通りの成長を見せれば、阿部がベンチに回ることも

 由伸監督:そうなるかもしれないね。ただ実力の世界だから、あまりにも差があれば、阿部を使います。でも力が同じなら、今は若い選手を使わないといけない時期かもしれない。5年後、10年後もチームは続く。そこに向けて選手をつくっていかないといけないという現実もありますから。

 ――阿部の役割も変わってくる

 由伸監督:僕の現役時代もそうだけれど、レギュラー、またはキャリアハイを目指すというのは、立ち位置や年齢に関係ない。選手である以上、そこは捨てちゃだめ。その半面、彼は長くやっているし実力もある。チームを冷静に見なくちゃいけない立場でもある。チームが苦しいときには頑張ってくれないといけないし、一歩引いて見る立場になりつつあるのかなと思うしね。僕も晩年はそういう視点で野球をやっていましたから。

 ――右翼は長野と陽岱鋼を争わせている

 由伸監督:陽岱鋼はけがもあったけれど、現実問題として去年はシーズンの半分しかいなかった。長野だって、前半があれじゃあねえ…。(2人とも)去年みたいなことではこっちも考えるぞ、ということですよね。

 ――昨季までは2人の実績を評価した

 由伸監督:それもあるし、他にいなかったという現実もあります。でも今年はなんとか若い選手が頑張れば、レギュラーも考えなくてはと思っています。センターでは重信が武器(走力)を生かせば入ってきます。他に育成の松原、二軍の柿沢であったり。そういった若い選手にチャンスはあると思いますよ。

 ――菅野と田口に続く3番手以降の先発は…

 由伸監督:やはり山口俊と野上が実績も能力もある。菅野、田口と並んでしっかり1年間回ってもらわないといけない投手だと思っていますよ。畠(腰痛で三軍調整中)は去年後半のピッチングを見れば、これからチームの中心になってくれそうだな、という雰囲気は感じさせてくれましたけれどね。今年1年なんとか投げ切るということが彼の次のステップです。

 ――捕手は小林が軸

 由伸監督:守るという部分では、やはり一歩も二歩も抜けていますよ。ただ、他の捕手が守りも成長して打撃も小林より良くて、総合的に見たらどっちが上なんだろう、ってなるかもしれない。小林は確かに守りはいいけれど、ずっと安泰かといったらそうじゃない。

 ――では小林はどれほど打てば合格なのか

 由伸監督:それはすごい難しい質問だな。もっと安打を打てと言っても、たぶん急には難しいでしょうね。じゃあ、去年バントをいくつ失敗したんだろうとか、もう少し四球を選べたんじゃないか、とか。3~4球で終わるところを粘り強く6~7球投げさせられなかったのか、とか。あいつにはそういう部分が必要だと思っていますよね。(後編に続く)

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